民主党は15日の衆院平和安全法制特別委員会で行われた安全保障関連法案の採決に際し、「強行採決反対!!」などのプラカードを掲げて対抗した。採決を阻止しようと浜田靖一委員長(自民)に詰めよって「反対」を連呼し、最後まで抵抗した。
特別委がヒートアップしたのは正午過ぎ。浜田氏が大声で質疑の終結を宣告すると、民主党は用意していた「強行採決反対!!」「自民党感じ悪いよね」「アベ政治を許さない」などと表記したプラカードを一斉に掲げて抵抗。安住淳国対委員長代理ら委員以外の“応援組”も多数加勢した。
民主党議員は浜田氏を取り囲み、マイクや議事進行の資料を奪おうとしたが、浜田氏は必死に議事を続行。辻元清美氏が浜田氏の目の前で涙声で「お願いだから、やめて!」と叫び、「反対、反対、反対…」のコールがわき起こった。
ただ、野党の足並みがそろったとは言い難い。維新の党と共産党の議員も採決直前の質疑では政府案の採決反対を訴えた。だが、維新は、同党が提出した安保関連法案の対案が否決されると、政府案の採決前に退席。共産党も浜田氏の近くまで詰め寄るほどの抵抗はせず、民主党の独壇場となった。
民主党の岡田克也代表は記者団に「強行採決されたことに強く抗議する。安倍晋三首相が国民の理解が深まっていないと認めた中で今採決する必然性はなかった」と述べた。維新の松野頼久代表は「ひどい強行採決だった。まだ審議が足りない」と語った。
プラカードまで用意しているんだから採決されることを前提としたパフォーマンスだろう。大体、安全保障法制などと言うと常に憲法がどうのこうのと言う法理論か感情論となるが、実際に北朝鮮が核弾頭とそれを運搬するミサイルを装備し、中国は金にあかせて軍備を拡張しまくり、韓国も訳の分からないことばかりわめきたて、過激派が国家連合を武力で押しまくり、日本人がその犠牲になるような世の中でどうして日本と日本国民の安全を確保するのか、その具体論を論じるのが国会の役目だろう。
それを法原理のような神学論争や感情論争ばかりしているから訳が分からなくなってしまう。まず、日本国民が海外で危機に瀕した時に民間機が救出に行けとか、外国の軍隊に助けてもらえなどと言うこと自体が国家としておかしいと思わないことには話にならない。また米国と同盟するとどうして戦争をする国になるのか、戦後、最も多くの国と戦争や紛争を起こしてきた中国なら大丈夫なのか。どうしてロシアや中国のことは言わないのか。
国内法を根拠に我が国は絶対安全だなどと言っている国はこの日本(の一部)しかない。国家がなくなって憲法も何もないだろう。そもそも憲法は国家や国民のためにあるもので憲法のために国家や国民があるわけではない。一国で自国の安全を護ることが難しくなっている今、同盟して共同で平和を守って行こうと言うのなら米国を中心とする自由主義国家群しかないだろう。
本来なら全面的に集団的自衛権を解禁すべきだろうが、種々の制約もあるので安保法制程度に甘んじざるを得ない。しかし、今回の安保法制が成立しても日本がすぐに戦争に加担するとは思えない。戦争をする国になるな、なるなと大合唱だが、羹に懲りてなますを吹きまくっているのか、何らかの意図があるのかは知らないが、海外で国民が危機に瀕していたら自衛隊が救助にいける国、同盟国が攻撃を受けたらこれを防護することができる国、せめてそのくらいのことができる国にはしておくべきではないのか。
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