米軍史上最も高価な戦闘機であるF35戦闘機の試験飛行をしたパイロットが、F35は低価格なF16戦闘機より劣っていると報告したとの報道を受け、米空軍は1日、F35のほうが優れていると反論する声明を発表した。


米航空防衛大手ロッキード・マーチン(Lockheed Martin)が製造したF35は、その一部がF16を代替することになっている。だが総額3900億ドル(約48兆円)の開発計画はすでに予定より7年遅れで、計画の遅れに悩まされている。

 

ブログ「ウオー・イズ・ボーリング(戦争はつまらない、War Is Boring)」によると、今年1月にF35を試験飛行したパイロットは、敵機の銃撃をかわしたり敵機を攻撃したりするには、F35の旋回や上昇の速度が遅すぎると語ったという。

 

F16戦闘機も参加した複数の演習でF35を操縦したという同パイロットは、「F35は機動性の面で明らかに不利だった」と述べた。

 

これに対し米空軍は声明で、いくつかの演習シナリオではF35の方が優れていたと反論した。


「4機のF35が4機のF16と戦闘するシナリオの演習を何度も実施したが、F35はセンサー、兵器、ステルス能力によりこれらの演習で全て勝利した」(米空軍)

 

米国防総省F35統合室長のジェフリー・ハリジャン(Jeffrey Harrigian)少将は「F35の運用上および開発上の試験は今後も続けられる。同機の機動性について結論を出すのは時期尚早だ」と語った。


機動性が悪いと言ってもこの戦闘機は敵の戦闘機と1対1で渡り合うために作られたものではなく密かに忍び寄って敵が気づく前に敵をまとめて撃墜してしまおうと言うのがF35の目的だろう。それにジョイントストライクファイターと言うのだから統合攻撃戦闘機で制空よりも攻撃に重点を置いた戦闘機だろう。敵に発見されずに敵地深く侵入して重要目標を破壊する。それがこの戦闘機の役割だ。戦闘機の要素は変わっている。今求められているのは敵に発見されないステルス性能と先に敵を見つけて攻撃できる高性能レーダーとミサイルだろう。ドッグファイトは過去の戦闘様式になってしまったのかもしれない。


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