アジア太平洋地域で米軍の行動を阻む「接近阻止・領域拒否(A2/AD)」戦略を進める中国軍にとって、欠かせない装備が潜水艦だ。相手に気付かれることなく近づき、魚雷1発で空母を沈めることができる潜水艦は「弱者の兵器」とも呼ばれる。
そんな中国潜水艦をいち早く発見し、自由な行動を封じ込める役割を担うのが海上自衛隊の最新鋭国産機のP1哨戒機だ。P3C哨戒機の後継機として開発され、約70機を配備する予定。海自は今年3月末時点で10機を保有している。
実用機としては初めてフライ・バイ・ライト・システムを採用した。パイロットから方向蛇などに操縦信号を伝える際、電線ではなく光ファイバーを通して行う。多種多様な電子機器を積み込む哨戒機でも電磁波の影響を受けることなく運用することができるようになった。
巡航高度はP3Cの約1・3倍で、気象状況に左右されずに現場に到達することが可能だ。また、巡航速度が1・3倍、航続距離は1・2倍。素早く活動現場にたどり着き、より長い時間をかけて警戒監視活動に当たる。
米海軍のジョセフ・ムロイ中将は2月27日の米下院軍事委員会海軍力小委員会で、中国海軍の潜水艦の数が米軍を上回ったとの見方を示した。ムロイ氏は、中国潜水艦の能力が米国より劣っているとも付け加えたが、近年急速にその能力を向上させていることも事実だ。
平成26年度版「防衛白書」では、中国が「最新鋭のユアン(元)級潜水艦を大幅に増強している」と指摘した。ユアン級は海上自衛隊の最新鋭「そうりゅう」型潜水艦と同じく大気非依存型推進(AIP)システムを採用しているとされ、長時間潜航が可能だ。旧型艦は「ドラを鳴らして航行しているぐらいうるさい」(海自関係者)とされていたが、静粛性も増し、より「見つかりにくい」潜水艦となっている。
これに対し、P1は海中に投下することで潜水艦が発する音を捉える音響探知機(ソノブイ)の性能が向上。P3Cでは捉えにくくなっている魚雷発射管を開く音や、かじを切る音も聞き分け、中国潜水艦を探し当てる。レーダーや磁気探知システムも多機能・高性能化し、僚機が収集したものも含む膨大なデータを高速で解析し、敵潜水艦の位置情報などを割り出す戦闘指揮システムも大容量化した。
P1を相手に訓練を行った「そうりゅう」型潜水艦の乗組員は「P3Cから逃げることはできるが、P1はなかなか逃げられない」と証言する。
1月21日には、中谷元防衛相がロンドンで会談したファロン英国防相に対し、積極的にP1を売り込んだ。英政府の次期哨戒機は米ボーイング社のP8哨戒機が有力とされ、実現性は未知数だが、防衛省は昨年4月に閣議決定した防衛装備移転三原則に基づき、P1を“目玉商品”と位置付けている。
低いこもったような排気音を響かせて頭の上を暢気そうにに飛んで行くP1だが、それぞれ定められた区域を哨戒して不審な潜水艦が日本に接近していないか捜索をしているのだろう。こうした地道な活動を続けて日本は世界最新最強の哨戒機を作り上げた。一部の日本人は憲法が日本の平和を守ったように吹聴しているが、もしも、米軍も駐留せず、自衛隊もなかったなら日本は間違いなく世界の地図から消えていただろう。憲法違反だの税金泥棒だのと非難されながら地道に続けて来たこうした活動があったから日本は経済大国として発展を続けて来ることができた。今また憲法違反だの何だのと愚かな神学論争を繰り返しているが、議論すべきは現在の状況の中で国家と奥民をどう守るか、その具体的な方法ではないのか。この国は全く平和ボケとしか言いようがない。辺野古を埋め立てるのが自然破壊と声を大にして非難するなら南沙諸島の環礁を埋め立てて軍事施設を作っている中国をどうして非難しないのか。平和憲法などと言うのは世界中の国が同じもを制定して承認しなければ何の意味もない。そんなことも分からないようではこの国は平和ボケも甚だしい。
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