東日本大震災による津波で水没した航空自衛隊松島基地(宮城県東松島市)のF2戦闘機の修復が終わり、21日、第1号機の納入式が愛知県豊山町の三菱重工業小牧南工場であった。
パイロットの教育訓練用として空自三沢基地(青森県三沢市)に一時配備後、今年度中に松島基地に帰還する。
松島基地では国内の訓練用F2機の半数にあたる18機が被災。このためパイロット養成が進まず、防衛省は被害が比較的軽い13機の修理を決定した。部品を再利用するなどして1機当たりの費用を約73億円に抑え、2017年度までにすべての修復を終えるという。
式典には関係者ら約120人が出席。空自の半沢隆彦・航空教育集団司令官は「F2の納入は未曽有の災害からの復興の証し」とあいさつした。
F2と言う戦闘機は米国の圧力など最初からイメージが悪かった。その後も初期不良などが大きく報道され、欠陥機のような言われ方をした。そしてMD予算捻出の煽りを食らって高価で性能が見合わないなどと言われて生産を縮小された。結果として94機が生産され、3個飛行隊と1個練習飛行隊を構成して航空自衛隊の一翼を担っている。この戦闘機は高価な欠陥機などと言われたが、出来た時は間違いなく世界最新最強の戦闘攻撃機だった。その後、制空能力が不足しているなどと言われたが、最初から要求に入っていなかったものを取り上げて文句を言うのは筋違いだ。その後、FCSを改良して制空能力も第一級となり、現在でも第一級の性能を誇る多目的戦闘機だ。震災で18期が海水に浸かった時は中国はひそかに喝采を叫んだだろう。中国が最も恐れていたのはASM4発を搭載して450NMの行動半径を持つこの戦闘機だ。震災で失われた機体13機が帰ってくるのも喜ばしい。そしてF35のライセンスまでこの機体の修復で戦闘機技術をつなぐのも良いことだ。米国の圧力や妨害で計画は再三にわたって変更されたが、それを跳ね返すように日本の技術で作り上げたこの戦闘機は中低高度ではF15を圧倒するほどの機動力を持っているという。次のF3につながる技術を継承したF2は今後も長く日本の空を守っていくだろう。
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