菅義偉官房長官は16日の記者会見で、安倍晋三首相と沖縄県の翁長雄志知事が17日に会談すると発表した。首相は米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設に理解を求める考えだが、翁長氏は移設反対の考えを訴える構えだ。首相と翁長氏の会談は、昨年12月に翁長氏が知事に就任して以来、初めて。官邸で午後1時半から約30分の予定で行われ、菅氏と安慶田光男副知事が同席する。
菅氏は記者会見で「知事が私との会談で、『首相にぜひ会いたい』という話があったので調整した」と説明。会談の内容に関しては「就任のあいさつとか、いろんなことがあると思う」と述べるにとどめた。一方の翁長氏は16日、沖縄県庁で記者団に対し「辺野古建設はできないとしっかり伝えたい」と明言した。
翁長氏は5日、菅氏と那覇市内で会談した際、辺野古移設の政府方針を「上から目線」「政治の堕落」と厳しく批判。移設反対の姿勢を曲げず、「平行線」に終わった。このため、政府内には首相が翁長氏と会談するのは「時期尚早」として慎重な意見があった。
それでも首相が早々に応じたのは今月下旬に訪米が控えているためだ。仲井真弘多前知事が辺野古の埋め立て申請を承認したにもかかわらず、後任の翁長氏が辺野古反対を訴えているため、米政府には移設事業が頓挫しかねないとの懸念が広がりつつある。首相は対話姿勢をアピールすることで、米政府の不安を払拭したい狙いがある。
辺野古の問題で「今、そこにある危機」は世界一危険だと言う「普天間基地の移設」だったはずだが、何時の間にか、「辺野古是か非か」に変わってしまった。今の知事も支援してもらった手前、反対としか言えないのだろうが、沖縄の基地問題と言うのも何だか訳が分からなくなっている。
今も報道番組で、「沖縄には全国の75%の米軍基地が集中している」と言っていたが、それは米軍だけが使っている米軍専用の基地の話で、これでいくと在日米海軍司令部が置かれている横須賀基地も厚木基地も在日米陸軍司令部が置かれているキャンプ座間も米軍基地ではないと言うことになってしまう。横田基地も航空自衛隊との共同使用だから米軍基地ではない。
そもそも沖縄に米軍専用基地が多くなったのは沖縄返還後も住民感情を考慮して自衛隊の部隊を配備しなかったからで、反発を覚悟で自衛隊を配備するほど東アジアの情勢も緊迫していなかったからだろう。いっそのこと、沖縄の米軍基地をすべて自衛隊との共同使用にしてしまえば沖縄には米軍基地がないと言うことになるのだろうか。
沖縄と米軍基地と日本政府の関係は沖縄を本土の捨て石にしたことに対する日本政府の沖縄に対する懺悔のような気がしてきた。その理由付けが米軍ではないだろうか。そうだとしたら米軍も気の毒ではある。
何だかよく分からなくなって来た普天間移設問題だが、辺野古に基地を作るのは反対だと言うのであれば、辺野古は止めてそのまま普天間を固定化してしまったらどうなのだろう。そうすればまた何だかんだ言いだすのだろうか。もしかしたら中韓沖で密約でも結んで日本政府を揺すっているんじゃないだろうか、・・・なんて言うのはただの冗談だけど、・・・。
日本ブログ村へ(↓)