東日本大震災の津波で水没した航空自衛隊松島基地(宮城県東松島市)のF2戦闘機の1機目が、修理を終えて4年1カ月ぶりに「戦列復帰」することが11日、分かった。修理に当たっていた三菱重工業の小牧南工場(愛知県豊山町)で21日に空自への引き渡し式を行う予定だ。
津波で被災したのは、主に教育訓練に使う複座機であるF2Bの18機。機体に入り込んだ海水が原因で腐食が進むと必要な強度が足りなくなるため、部品交換では対応しきれない5機は修理を断念し、残り13機が修理に回された。今回の復帰初号機は、27年度末が納期になっている6機のうちの1機。
空自は、F2Bを32機保有していたが、半数以上が被災してパイロットの育成にまで不便が生じていた。F2Bの機数が不足したことから、必要数以上のパイロットが、F15戦闘機向けに回されてきたという。
修理費用は1機当たり約130億円で、購入時の約110億円を上回った。調達計画が完了してF2の生産ラインを停止することになったため、新造せずに高額の修理費の支出が必要になった。
貴重な戦力であるF2がやっと復活した。複座型でも戦闘力は単座と一緒で変わらない。いざという時は戦闘に加われる。ここで13機が復活したのは訓練だけでなく戦力的にも大きい。当初は6機とか言っていたが、自民党政権になって13機にまで修復が拡大した。新造よりも高価だが、量産の終了した機体なので部品の調達などに金がかかったのだろう。しかし、今になってみれば金には代えられない価値がある。F2は今でも第一級の多目的戦闘機で今後も長く南西方面を睨んで威圧を加え続けるだろう。
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