海上自衛隊の新型ヘリコプター搭載護衛艦「いずも」(基準排水量1万9500トン)の引き渡し式が25日、横浜市磯子区のジャパンマリンユナイテッド磯子工場で開かれた。横須賀基地(神奈川県横須賀市)を拠点にする第1護衛隊群に配備される。
船首から船尾までの長い甲板を持つ「空母型」で、2009年3月に配備した「ひゅうが」(同1万3950トン)以来、海自では3隻目。16年度中にはいずもと同型が配備され計4隻になる。全長248メートル、幅38メートルで海自の護衛艦で最大。乗員約470人、建造費約1200億円。
甲板はヘリコプター5機が同時に発着することが可能。哨戒ヘリ7機、救難・輸送ヘリ2機を収容する格納庫がある。陸自の大型トラックを約50台輸送することができ、手術室など医療設備も備える。陸自が導入予定の新型輸送機オスプレイも発着でき、離島防衛や災害救援での海上拠点になるという。
海自は空母でなく護衛艦と称していることについて、「潜水艦を探知する能力など、空母にない能力を備えているから」としているが、戦闘機を積む米国や中国の空母と区別することで、「攻撃目的の保有」との指摘を回避する狙いもあるとの見方もある。
武居智久海上幕僚長は「有事の海上作戦だけでなく、国際緊急援助活動や大規模災害派遣など多様な任務に十分活用できる」と話している。
海上自衛隊最大の護衛艦「いずも」が就役したと言う。この艦、どう見ても軽空母だが、海自は護衛艦で押し通すようだ。もっとも最近は米国の原子力空母のような大型の本格的空母ではなく、多目的空母と呼ばれる強襲揚陸艦や軽空母の機能を持った3万トン前後の戦闘艦が増えているのでこの艦も単純に空母とは言えないだろう。しかし、ジェット機の運用は出来ないとか何とか言っていた「ひゅうが」がいとも簡単にV22オスプレイを着艦させ、エレベーターで格納庫に運び込んだことを見ても、この艦もF35Bを買えば、軽空母として運用できるよう設計されているのだろう。ただ、海自が航空機を運用するのではなく、空自が必要な時にこの艦を利用して作戦の自由度を広げるなどと言う運用が現実的だろう。いずれにしても強かな海自は何だかんだ言い訳をしながら、多目的空母4隻を獲得したことになる。その気になればすぐに空母機動部隊を運用するだろう。
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