ホンダドリームから12カ月点検の手紙が来ていた。CB1300スーパーボルドール、あいつと付き合ってもう1年になる。出会ったのは3月の下旬、下取りの400Xをディーラーに届けに行った時だった。


新型が出ると言われ、待ちに待った4か月、まだシートや車体のあちこちにビニールを被ったあいつは僕の前に引かれて来た。その姿を見てあまりの大きさにたじろいだ。こんなでかいバイクを免許を取って4か月、大型バイクには触れたこともない自分に操れるだろうか。


1週間後、あいつはいろいろなオプションを身にまとって再び僕の前に現れた。一通り、取り扱いの説明を受けて、ディーラーのお兄さんが、「メインスタンドを立ててみてください」と言った。僕は初めてあいつのハンドルバーを握ってメインスタンドを立てようとしたが、あいつはびくとも動かなかった。400Xに比べてバカみたいに重い車体を何とか引っ張って道路に出してよたよたと自宅まで持って帰った。


恐ろしいほどの加速感と風圧に驚きながらヨタヨタと乗り回しているうちに、あいつの素直な運動性と取り回しに驚きつつ、あいつにどんどん魅せられて行った。乗れば乗るほどあいつの魅力に引き込まれて行って自分が乗るバイクはこれしかないと思うようになった。


トラッドなその姿、でも誇らしげにテールをぴんと跳ねあげたあいつは、「大丈夫、乗りなよ。きちんと走ってあげるから」、そう言っているようだった。夏のロングツーリングも1,700キロをあっさりと走り切った。山坂道も何のことなく素直に右へ左へと頭を振ってこともなげに走ってみせる。どんな道でもあいつと一緒なら怖いものはない、どこまでも走って行ける、そう思うようになった。


ホンダの高性能バイクの証、「CB」の称号を頂いたあいつ、バイクの楽しさも怖さも教えてくれたあいつ、あいつと一緒のバイクライフ2年目が始まる。あいつは今度はどこに連れて行ってくれるだろうか。



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