防衛省は、2015年度から隠密性のより高い潜水艦の建造に着手する。鉛蓄電池に代えてリチウムイオン電池を搭載し、長期間の潜航を可能にする。浮上回数が減ることで、これまでよりも敵に発見されにくくなる。

日本は中国の海洋進出をにらんで潜水艦を16隻から22隻体制に増強中。14年度に続いて15年度も1隻建造する計画で、概算要求に644億円の費用を盛り込んだ。14年度予算に計上した建造費517億円から100億円以上高くなる。

費用を膨らませる主要因は、新たに搭載するリチウムイオン電池。従来の潜水艦は、浮上中にディーゼルエンジンで航行して鉛蓄電池に充電、潜航中は蓄えた電気を動力源にしている。さらに潜航期間を伸ばすため、空気を必要としない推進機関「AIP」を積んでいる。

鉛蓄電池とAIPを設置している空間に大型のリチウムイオン電池を積むことで、これまで最大2週間程度だった潜航期間が「格段に伸びる」(防衛省関係者)という。建造費や維持管理費を含めた、15年間使用した場合のライフサイクルコストは、現行の1000億円よりも安くなる見込みだという。

日本のディーゼル潜水艦は静穏性や潜航能力に優れているとされ、オーストラリアが導入に関心を示している。
 
 
民主党が実行した数少ない効果的な政策、それは潜水艦を22隻に増勢すること。リチウムイオン電池を搭載してどの程度潜航できる期間が延びるのかそれは高度の軍事機密だろうが、1か月程度だろうか。それでも鉛電池の時はせいぜい数日、AIPを搭載して2週間、それが1か月に延びれば画期的な進歩だろう。それでも原潜には速度や潜航できる期間では比較すべくもないが、静粛性でははるかに勝る。遠方に進出して戦闘するわけではないのでこの程度の性能があれば十分だろう。
 
 
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