自民党の石破茂幹事長は25日、9月の内閣改造・党役員人事の際、安全保障法制担当相への就任を辞退する意向を自ら表明した。石破氏側は、同氏が政権内で引き続き影響力を維持できるよう、幹事長続投に期待をかける。しかし、石破氏が「安保政策の違い」を理由にしたことに、安倍晋三首相周辺は「今さらそんなことを言っても通らない」と反発。首相と石破氏の会談は今週後半以降になる見通しで、双方の神経戦が続いている。

石破氏は25日、首相側近の萩生田光一・自民党総裁特別補佐と党本部で会談した。安保法制に関する考え方で首相と隔たりがあることなどを挙げ、担当相を受けない考えを伝えたとみられる。石破氏はその後のTBSラジオ番組で「首相と考え方が100%一緒の人」が適任との見解を示し、自身の就任を否定した。鴨下一郎幹事長特別補佐は24日、「石破氏の自説は首相官邸の進め方とは違う」と代弁していたが、石破氏が自ら発信した意味は大きい。

石破氏サイドは幹事長続投を第一目標にしつつ、同氏が無役になれば、来秋の党総裁選で首相の対抗勢力作りを目指す「両面待ち」の戦略を描く。事実上の「石破派」づくりを進める無派閥連絡会の代表世話人、小坂憲次元文部科学相は23日、「統一選の勝利が安定政権を作る。(石破氏は)幹事長をしっかりやりたいのが本当のところだ」と石破氏を援護射撃した。

これを受けて、石破氏は番組で来春の統一地方選の重要性を強調し、幹事長職にとどまりたい希望を隠さなかった。

人事構想の練り直しを迫られた形の首相側は神経をとがらせる。首相周辺は「政権復帰からわずか1年半で、『また党内の勢力争いか』と世間にあきれられる」と石破氏をけん制。7月の滋賀県知事選で自民、公明両党推薦候補が敗れたうえ、この先の福島県知事選や沖縄県知事選の候補者調整を巡って石破氏の手腕を疑問視する声が出始めており、「根本的な考え方が違うなら幹事長続投も難しい」という強硬論も広がっている。

一方、ある派閥幹部は「石破氏が無役になると、『今もめてはいけない』と自重してきた人たちが石破氏に結集しかねない」と、党内対立の表面化を懸念する。

首相はこうした党内の意見を見極めつつ、石破氏と会談するタイミングを探る構え。今回の人事は首相の総裁再選戦略にも影響しかねないだけに、首相に近いある閣僚は「会談は当面はないだろう」と述べ、首相が慎重に判断するとの見方を示した。
 
 
こうして党利党略第一、国家国民第二の政権が復活していく。今の日本は非常時に近い。こんな状況では挙党一致内閣を組閣すべきだろう。しかし、力を得ると野党時代を忘れて驕るようになる。大臣をやりたい議員が多い、やりたければ一生懸命自分を磨くべきだろう。ポストだけを欲しがるから官僚に牛耳られる大臣ばかりになる。自分を磨いて能力のある者が大臣になるべきだろう。本来国会議員は政党のために働くものではなく、国家国民のために汗を流すべき者だろう。
 
 
日本ブログ村へ(↓)