防衛省が弾道ミサイル防衛(BMD)システム強化のため、米軍が開発中の新たな迎撃ミサイル「地上配備型SM3」の導入を検討していることが分かった。北朝鮮からの弾道ミサイル迎撃を念頭に、現在保有する「海上配備型SM3」などと合わせて、即応力の強化を図る。同省は2015年度予算案に数千万円の調査研究費を計上し、導入に向けた調査を本格化する方針だ。
地上配備型SM3は、防衛範囲が半径約500キロに及び、3基で日本全域をカバーできる能力を持つ。車両などに載せて移動することが可能で、発射台も5~10日程度で取り壊して移築できる機動性がある。高性能レーダーも備えており、現在の海上配備型SM3がイージス艦に搭載されることになぞらえ「陸に揚がったイージス」(イージス・アショア)とも呼ばれる。
現在のBMDは、海上自衛隊のイージス艦に搭載された海上配備型SM3で宇宙空間を飛行するミサイルを迎撃し、撃ち漏らして大気圏に再突入してきたミサイルを地上配備のパトリオット(PAC3)で迎撃する仕組みだ。
しかし、PAC3は防衛範囲が半径20キロ程度で配備も全国30基にとどまり、大量のミサイルが一度に発射された場合には対応しきれない懸念があり、同省は18年度までにBMD能力を備えたイージス艦を現在の4隻から8隻に増やす方針。海上配備型SM3は地上配備型SM3とほぼ同等の能力を持つが、イージス艦は防空作戦にも使用することからBMDに専念できない可能性もある。このため、地上配備型SM3の導入により、「即応性の高い体制を構築する」(防衛省幹部)狙いだ。
盤石のミサイル防衛網を構築したいようだが、これは北朝鮮対策と言うよりも中国対策だろう。中国が南西諸島に侵攻する場合、その準備段階として西日本の自衛隊施設に弾道弾攻撃をかけてくる可能性がある。それを迎撃するのが目的だろう。PAC3は最初から間に合わせの感があった。THAADと言われるこっちのシステムが弾道弾防衛の本命だろう。いずれにしても危ない国が周囲には多いのでしっかりとした備えが必要だろう。でも3自衛隊のうちどこがこのシステムを管理するんだろう。
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