小野寺五典防衛相は25日、防衛省で中国戦闘機の自衛隊機への異常接近について「常軌を逸した近接行動だ。ひとつ間違うと偶発的な事故につながる可能性がある危険な行為だ」と述べ、中国側の対応を強く批判した。中国軍の戦闘機がミサイルを搭載していたことを明らかにし、「かなり緊張感を持ってクルー(搭乗員)は対応していた」と明らかにした。異常接近を受けて、防衛省内で記者団に答えた。

小野寺氏は自衛隊機の航行について「通常の警戒監視の任務。従前から行っている情報収集であり、公海上なので何の制限もない」と述べ、自衛隊側の対応に落ち度はなかったことを強調。そのうえで「どの国も一定の距離を取り対応している。相手を威嚇するような近接は通常はない」と重ねて中国側を批判した。

防衛省によると、異常接近があったのは、東シナ海中部の日本の防空識別圏と中国が昨年11月に設定した防空識別圏が重なる空域。周辺海域では、中国とロシア軍が合同演習を行っていた。防衛省幹部は「自衛隊機の飛行は、無関係の任務ではない」と語り、演習に関する情報を集めていたことを認める。小野寺氏は「中露両国が、演習を行うと設定した海域、空域とはまったく違う場所(で起きた)」と主張した。

安倍晋三首相は24日、小野寺氏に対し、「引き続きしっかりした態勢を取るように」と指示。外務省は同日、東京と北京でそれぞれ「非常に危険な行為で、厳重に抗議する。二度とこうしたことが起きないよう求める」などと抗議した。これに対し、中国側の返答は、政府に報告するとの趣旨にとどまったという。
 
 
日中の防空識別圏が重なる東シナ海の公海上で、中国軍機が海自・空自の計2機に異常接近したことについて、中国国防省は25日声明を出し、日本側に抗議したと明らかにした。「自衛隊機2機が中国の識別圏に進入し、中露海上合同演習を偵察して邪魔をしたため」としている。

声明は「必要な識別をし、艦船の安全を確保した」とするにとどめ、識別空域、警告の有無、実弾搭載の有無は明かさなかった。中国機が自衛隊機に対し緊急発進(スクランブル)し、背後から30メートルまで接近する必要性にも言及せず、一方で「演習空域での偵察という危険な行動が偶発的な衝突を引き起こす」との論理で日本を批判。「一切の偵察と妨害活動をやめる」よう求めた。

中露は20~26日の日程で、東シナ海北部で軍事演習を実施。日本など関係国が偵察することは予想される事態であり、北京の軍事筋は「異常接近は現場の判断ではないだろう」とみている。
 
 
「南シナ海だけでなく東シナ海もわが領土だ。防空識別圏は張り子のトラではないぞ。日本は近づくな」と言うことだろうか。以前に米軍のP3にぶつけたことがあるし、レベルの低い中国の搭乗員では極めて危険だ。くそ生意気だから撃墜でもしてやれば良いのだが、そうもいかないだろう。今後も緊張の中で偵察飛行が続くのだろう。不測の事態が起こらなければいいのだが、・・・。
 
 
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