中国が東シナ海に続き、周辺諸国・地域と領有権問題を抱える南シナ海でも防空識別圏の設定を本格検討していることがわかった。空軍の事務レベルですでに原案が作成され、中国が実効支配する西沙(英語名パラセル)諸島を囲む空域を軸に、南シナ海のほぼ全域を覆う空域近くまで広げることも視野に入れている。中国政府関係者らが朝日新聞の取材に明らかにした。
原案は、東シナ海の識別圏原案を担った空軍の幹部養成・研究機関である空軍指揮学院(北京市)を中心にまとめられ、昨年5月の段階で軍上層部に提出された。関係者によると、原案では(1)中国の領海基線の有無(2)中国軍機やレーダーが識別能力などを発揮できる範囲かどうか、が重要な基準になったという。
中国は1996年5月、西沙諸島に、国家主権が及ぶ領海の幅を測定する際の根拠となる「領海基線」を独自に設定した。ただ、中沙諸島や南沙諸島では領海基線を公表しておらず、南シナ海識別圏の最小範囲の南端は「西沙諸島の周辺空域を含む範囲」とされた。政府系研究機関幹部は「西沙諸島であれば中国の根拠を国際社会に説明しやすい」と話す。
なかなか厚かましい中国様だが、要は中国にどの程度空域管理能力があるかと言うことだろう。南沙諸島周辺の国は中国様同様それほど空域管理能力が高くはないので中国様でも防空識別圏の維持が出来るのではないだろうか。それにしても日本と言う国は敗戦で米軍のおさがりを使用してゼロからスタートして世界でもトップクラスの空域管理能力を手にしたのだからなかなかどうして大したものだ。政治がしっかりしてくれればそう易々と領土を奪われることもないだろう。
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