防衛省は9日、戦車クラスの砲身を持ちながらゴムタイヤで走行する「機動戦闘車」の試作車を報道陣に初公開した。
技術研究本部陸上装備研究所(神奈川県)で公開された試作車は全長約8.5メートル、全幅約3メートルで、戦車と装甲車を合わせたような構造。最新型の10式戦車に比べやや小ぶりの105ミリ砲を装備し、重量は約26トンと4割程度軽量化。次期輸送機C2による空輸ができるほか、無限軌道ではなく八つの車輪を使うため、時速100キロで走行できる。一部を除き国産で、総開発費は約179億円。来年度以降、実用試験を経て2016年度から陸自に配備予定。
同省は冷戦終結で陸上自衛隊の戦車削減が進む中、島しょ部に対する侵略やゲリラ・特殊部隊への攻撃を想定。米軍などの同種車両をモデルに5年前から開発を始め、技術試験などを繰り返してきた。
装輪戦車は機動力では通常の戦車に勝るが、火力と防御力は劣る。特に防御力は格段の違いがある。正規戦の勃発する可能性が減少して非対称戦や島嶼戦の可能性が高まる中このような装備が必要なのだろうし、非対称戦や島嶼戦では有効に機能するだろう。今回公開された機動戦闘車、なかなかスマートだが、どの程度の戦闘力を発揮するだろうか。
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