「中国の海警から(尖閣諸島の)領海には入るなと言われた」。3日に沖縄県・尖閣諸島沖の領海にヨットで侵入した中国の冒険家、●(●は「櫂」の木へんを取る)墨氏が9日、朝日新聞の電話インタビューで語った。海警当局は侵入を強行したヨットを護衛。上陸や衝突による日中関係のさらなる悪化を警戒していた模様だ。
●氏は7月29日、山東省を出航。黄海から東シナ海に出た。尖閣諸島から約55キロの海域に近づくと、海上保安庁の巡視船と中国の海警船の計2隻が近づいて来た。海警は「釣魚島(尖閣諸島の中国名)周辺には行かないように。多くの問題があり、厄介かつ危険だ」と無線で警告したという。
●氏は「釣魚島周辺を通過する」と伝えた。本当は上陸するつもりだったという。その後、領海に侵入した途端、「海保の巡視船が7隻くらいまで増え、海警と相対した。壮観だった」という。ヨットは海警の護衛を受けながら魚釣島から約5・5キロの海域まで近づいたが、何隻もの海保の巡視船が前に立ちはだかった。「上陸しようと試みたし、泳いで行こうとも思ったが、かなわなかった」
中国様も傍若無人かと思ったら考えるところは考えているようだ。中国民間人が上陸すれば海保が身柄を拘束しようとする。尖閣が自国の領土と主張する中国としてはこれを黙って見ているわけにはいかない。手を出せば海保も黙ってはいないだろうからそうすると武力紛争に発展する恐れがある。それはやはり中国様としても困るのだろう。領土問題とはかくも難しい問題ではある。
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