次の教習はまずATとのこと、前回とは別の教習員が、「スクーターに乗ったことがあるか」と聞くので、「原チャリなら年に1,2回は乗ることがある」と答えるとまた悲しそうな顔をした。「まあ乗ってみましょうか、これは経験ですから」と言って車を示した。まるでカヌーにハンドルがついたようなばかでかいスクーターだが、まあ要するに原チャリの親方のようなものだろう。
例によって慣らしでコースを数回周回した後、坂道発進をやるという。ATで坂道発進なんかちゃんちゃらちゃんちゃらと心の中で呟きながら坂の下でいったん停止して待機する。「先行車が坂にいるうちは坂に侵入しないでください。坂の下まで落ちてくる車がありますから」教習員が無線でそう言う。見ている前で車がずり落ちてくる。『アクセルをふかしながらクラッチを徐々に繋ぐんだよ、車が前に動きだすようになったら、ブレーキを外すんだ、へたくそ』心の中でそうけなしながら空いた坂道に入った。こんなところで自分が落っこちないようにブレーキを握りながらアクセルをふかす。車は簡単に前に進みだして坂道をクリアした。ATなんだから当り前だが、・・・。
次は急制動をやるというが、急発進、急制動は四輪の時もお手の物、何ということはないだろうと位置に着いた。「40キロまで加速してパイロンが置いてあるところでブレーキをかけて止まってください。十分に速度を上げてやってみてください」『おお、まかしておけ』教習員の無線の指示にそう呟きながら発進した。これまでコース内をずるずると這うように走っていたのでここぞとばかりに思い切り加速する。
さすがに400のスクーターはそれなりにいい加速をする。あっという間にブレーキングポイントが迫ってきて急制動で停止、停止線よりもかなり手前で止まった。「ブレーキをかける時に40キロを維持してください。45キロくらいまで加速してからアクセルを戻してブレーキをかける時は40キロという具合でもう一度やってみてください。」『よし、行くぞ』これまで這いずるように走っている外周コースをびゅんびゅん飛ばして再チャレンジ、今度は50キロくらいまで加速してブレーキ、でもかなり手前で止まってしまう。その後2,3回やったが結果は同じでATは終了、スクーターというのは過激な機動は控えて手軽に移動に使う乗り物という印象だった。
そしてまたCB君に戻って来た。前回一本橋で落ちまくったのでちょっと考えた。前回はまっすぐに走ろうと思い肩に力が入り過ぎたが、橋に乗った時に車がまっすぐに走っているという保証はないのだから力を抜いて小刻みに修正していけばいいのではないかという結論に達した。教習員も「肩の力を抜いて小刻みにハンドルを左右に振れば車は安定するのでやってみてください」と言ったではないか。
そして一本橋に再挑戦、言われた通り乗ってからはハンドルを小刻みに左右に振ってみたところ車は何のこともなく橋を通過してしまった。『なんだ、こんなものか』あまりにあっけらかんと走り抜けてしまって気が抜けてしまった。前回落ちまくったのはいったいなんだったんだろう。その後も何回かトライしたがほとんど無事に通過できたので次はスラロームということになった。
「スラロームは2速を使って8秒以内で通過が条件です。じゃあやってみましょう」教習員なんだからもう少しこうやれ、ああやれと指示しろよと思いながらぐるっと回ってコースに入る。左、右とアクセルを使いながら回るが、3回目辺りになるとタイミングが合わなくなる。何とか抜けると「今のは8秒3だった。もう少し早く」と教習員に言われた。『よおし、・・』と2回目は思い切り突っ込んだらパイロンをひっかけて教習員に怒られた。「左側の距離はちょうどいいけど右が近すぎる」というが、意識してやっているわけではないので「そうですか」というほかはない。
その後何回かトライしたがなかなか8秒を切れない。どうも最後がタイミングが合わずに車が立ってしまう。この辺は慣れの世界だろうとあまり無理をするのはやめておいた。若い子が挑戦して見事に転倒したのを見てコケないだけましとと思ったが、それにしてもどうして低速スラロームで転倒するんだろう。パイロンに接触しそうになって急ブレーキでもかけたんだろうか。「次回は狭路走行をやりましょう」ということでこの日の教習は終わった。
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