日米両政府が、米カリフォルニア州で6月に離島奪還訓練を行い、初めて陸海空3自衛隊を参加させる方向で最終調整に入ったことが31日、分かった。週内にも合意する。これまで米国内での離島奪還訓練には陸自だけが参加してきたが、今回は海上自衛隊の護衛艦と輸送艦も派遣。中国による沖縄県・尖閣諸島奪取に備え、より実戦的な訓練で日米共同対処能力を高める狙いがある。
3自衛隊が参加するのは「ドーン・ブリッツ(夜明けの電撃戦)」と呼ばれる訓練。6月上旬から下旬にかけ、カリフォルニア州の米海兵隊基地キャンプ・ペンデルトンで行われる。この訓練は2009年から米軍が単独で実施しており、自衛隊が参加すること自体も初めて。
これとは別に、陸自と海兵隊は05年以降、同基地で離島奪還訓練を8回行ってきたが、海・空自の参加も不可欠と指摘されてきた。奪還作戦では、3自衛隊の「統合運用」が欠かせないからだ。
とりわけ陸自部隊を緊急展開させる海自の輸送能力が作戦のカギを握るため、今回、ドーン・ブリッツに海自艦艇を送る。派遣されるのは、陸自が東シナ海の島嶼(とうしょ)防衛を担う西部方面普通科連隊(長崎)約300人。海自は佐世保基地(同)などの護衛艦3隻、輸送艦1隻とヘリコプター。空自は航空総隊司令部の要員を派遣する。
中国側が尖閣を占領する事態では、同連隊が佐世保基地から輸送艦に乗り込み奪還作戦に向かうことが想定されており、実戦に即した部隊を選定した。
米側からは第1海兵機動展開部隊と第3艦隊が参加する。訓練の内容は(1)水路潜入(2)エアクッション型揚陸艇での上陸と艦艇による輸送(3)ヘリからの要員・ボート投下(4)戦闘射撃-を予定している。
いよいよ実戦に即した演習になって来た。超覇権主義の中国に脅かされる尖閣、韓国の強引な実効支配下にある竹島に加えて何を言いたいのか、何をしたいのか、理解に苦しむ半島の北の国も加わって今や最も緊張の高まる不安定な地域となった東アジア、極東だが、米国の思惑は、そして紛争当事国となりつつある日本はこの先どう対応していくのか、憲法改正などの先の問題よりも目の前にある危機に対応する方法を考えないといけないだろう。
※ Clear and present danger (「今、そこにある危機」と言うのはなかなか名訳かも知れない。)
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