政府が5日に中国海軍艦艇の射撃管制用レーダー照射を発表して以降、東シナ海での中国軍の挑発が沈静化していることが8日、分かった。フリゲート艦は沖縄県・尖閣諸島の北方海域に展開しているものの動きは小さく、連日続いていた戦闘機などの領空接近は途絶えた。中国共産党指導部が挑発を自粛するよう指示したためとみられ、政府は照射が「軍の独断」だったとの見方を強めている。
東シナ海上空では昨年9月以降、中国海軍のY8哨戒機とY8情報収集機が日本領空に連日接近。12月からはY8を護衛する形で空軍戦闘機J10も近づき始めた。
緊急発進(スクランブル)する航空自衛隊のF15戦闘機や警戒監視中の海上自衛隊P3C哨戒機などが入り乱れ、偶発的な衝突が懸念されていた。
政府高官は「年末から一触即発の状態が続いていたが、6日以降は驚くほど静かになった」と指摘。別の高官も「フリゲート艦を尖閣北方から後退させることはないが、この3日間の領空接近は皆無だ」と語る。
レーダー照射では、党指導部の指示か、軍の現場の独断だったかが焦点。防衛省幹部は「指導部の指示であれば照射を即座に正当化した上で、反発のメッセージとして別の形で挑発に出る準備をしていたはずだ」と分析する。
逆に、挑発が沈静化したことで、国際社会の批判を恐れた指導部が慌てて挑発の自粛を軍に命じたとの指摘が多い。パネッタ米国防長官も中国に自制を求めており、政府の積極的な公表が中国軍の挑発を封じる上で奏功したといえる。
中国では今月10日に春節(旧正月)を迎え、政府は祝賀ムードの中で軍が挑発を再開させるかにも注目している。仮に挑発に出てくれば、今度は指導部の指示であることは明白だ。
今回の件は軍部の独走か艦独自の判断でやったことだろう。軍部と言うのは戦争をしないとその存在価値が顕著にならないことからっ積極策を取りたがるのだろうが、そして嘗ての日本の軍部もそうだったが、今回の射撃レーダー照射はちょっと早まったことをしたというべきだろう。そしてそれはわが国にとっては願ってもない良い機会だということだ。いくら中国でも国際社会での評判を落としては今後の繁栄は望めない。ここは日中対話路線を始めるいい機会になるかもしれない。いたずらに緊張を高めることは決して賢いやり方ではない。緊張を緩和し不測の事態を防止する方策を考えるべきだろう。
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