北京では31日朝、健康被害をもたらす微粒子状物質(PM2・5)の濃度が1立方メートル当たり200~300マイクロ・グラムに達し、一部では6段階の大気汚染指数で最悪の「深刻な汚染」状態となっている。
北京では今年1月、天候が安定し、あまり風が吹かない状態が続いている。このため、車の排ガスや工場の排煙、暖房用の石炭燃焼などで発生する汚染物質が拡散せず、空気中に滞留。自然発生の霧に付着して汚染を深刻化させている。
スモッグの拡散は、風が出るなどの気象の変化で、1月中旬に一時解消されたが、風がなくなると再び各地を覆い始めた。中国環境保護省によると、29日には北京、天津市のほか、河北、江蘇省など中国全土の約15%に当たる143万平方キロ・メートルがスモッグに覆われた。中国紙によると、約8億人が影響を受けた計算。
暮らしへの影響は深刻だ。各地で高速道路が閉鎖され、空港では連日のように欠航便が発生。呼吸器系の不調を訴え、病院で診察を受ける住民も急増している。31日、北京中心部の病院は子供たちであふれ、点滴を打っていた張天楽君(4)の父、張立傑さん(35)は「気道をやられて熱がひかない」と話した。
北京ではマスクはもちろん、空気清浄機が飛ぶように売れている。北京市当局は化学工場など103社を生産停止にするなどの緊急措置を取った。
なりふり構わずに経済成長を優先してきた中国だが、今後はこうした汚染対策に資金を投じることになるのだろうか。放置すればこれも言共産党政権を揺るがす重大な問題になるだろうことは間違いない。汚染が広がれば国際問題にもなりかねない。そう言えば日本も郊外に苦しんだ時期があったが、・・・。
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