丹羽宇一郎前駐中国大使は20日午後、都内で記者会見し、中国が領有権を主張する沖縄県・尖閣諸島をめぐる問題について、日本政府は「領土問題は存在しない」とする公式見解を「外交上の争いがある」と認める立場に転換し、中国との関係改善に取り組むべきだとの考えを示した。
丹羽氏は会見で、「領土主権に関わる問題を白黒決着をつけるとか百対ゼロで解決する道は戦争以外にない」と断言。その上で尖閣諸島に関して「今さら『領土問題がある』とは言えないが、外交上の争いがあることを認め、両国の国益のために何をしたらいいのか考えるのが外交だ」と述べるとともに、尖閣付近での海難救助や漁業・資源をめぐる問題などで中国側と話し合いを進めていく必要があると訴えた。
こういう考え方もあるだろう。仲良し至上外交とでも言うのだろうか。しかし、こうした外交は相手が冷静に話し合いに応じると言う見込みがあっての話だろう。相手が歩み寄りをする可能性がないのに問題を認めても相手に付け入るすきを与えるだけではないだろうか。今は淡々と冷静に相手の出方を見ながら対応し、同時にあらゆる事態を想定したシミュレーションをしておくべき時期ではないか。そのうちに事態が動くだろうからその時に慌てふためかないようにじっくりとあらゆる可能性を想定しておくべきだろう。今話し合いをしても良い結果が出るとは思えない。
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