ベトナム国営石油会社ペトロベトナムは4日までに、南シナ海で調査を行っていた石油探査船のケーブルが11月30日、中国の漁船によって切断されたことを明らかにした。ケーブル切断は2011年5月に続き2度目で、南シナ海の領有権をめぐりベトナム側が強く反発している。同社のウェブサイトによると、探査船「ビンミン02」号が中部クアンチ省沖で活動中、多数の中国漁船が接近し、2隻がビンミンの後部に回ってケーブルを切断した。探査船はケーブルを修復し、翌日に活動を再開したが、ペトロベトナムは「中国漁船の行動に強く抗議する」としている。
 
 
30日付の香港紙サウス・チャイナ・モーニング・ポストによると、中国政府はフィリピンに対し、南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)について、周辺海域に公船を恒久的に展開すると通告した。フィリピンのデルロサリオ外相が29日、同紙とのインタビューで語った。この方針を通告したのは10月にマニラを訪れた傅瑩外務次官。同次官はフィリピン側に対し、南シナ海の領有権をめぐる争いを国際問題化しないよう要求し、日米両国などと話し合ったり、国連に持ち出したりすべきではないと主張したという。デルロサリオ外相は中国の態度を「尊大だ」と非難。中国公船の恒久的展開は関係悪化を防ぐ外交努力を「不可能」にすると警告した。
 
 
ベトナムのグエン・タン・ズン首相は5日までに、ベトナムの領海内で違法操業する外国漁船を取り締まる「特別部隊」を、来年1月25日から配備する政令に署名した。中国漁船が対象とみられ、南シナ海の領有権をめぐる対立が深まりそうだ。ベトナム政府のウェブサイトによると、政令は11月29日付で、中国漁船がベトナムの石油探査船のケーブルを切断した前日。中国側が政令に反発し、部隊配備前に「実力行使」に訴えた可能性もある。
 
 
「覇権を求めない」と言いながら露骨な進出を繰り返す中国、国内の不満をそらせて政権の安定を図るためと経済発展のための資源確保と言う命題があるのだろうが、それにしても露骨に過ぎるようだ。日米豪印を中心として東南アジア各国が対中国同盟でも組んで過度な進出を抑える必要があるのだろうが、どんなものだろう。それぞれの国にはそれぞれの利害があるだろうからなかなか難しいだろうが、中国の進出だけは何とか抑える必要はあると思うのだが、・・・。
 
 
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