野田再改造内閣が4日、皇居での認証式を経て発足した。野田佳彦首相は首相官邸で記者会見し「諸懸案を前進させるための環境整備をするべく、内閣の機能強化という視点で改造を行うことにした」と説明。消費増税法案の今国会成立へ向け6月21日の会期末までに「採決できる環境整備に全力を尽くす」と表明し、自民党などとの修正協議を進める決意を示した。野田内閣で2代続けて参院の問責決議を受けた防衛相ポストには初めて民間から森本敏拓殖大大学院教授を起用した。

今回の内閣改造では、自民党など野党が交代を求めていた田中直紀前防衛相ら問責2閣僚を含む5閣僚を退任させ、消費増税法案の修正協議の障害を取り除くことを狙った。首相は会見で同法案に「政治生命を懸ける」と繰り返してきたことに触れ「全身全霊を傾けて一日一日、大事な決断をしていきたい」との決意を強調した。

首相は内閣改造に先立つ政府・民主三役会議で、自民党など野党との修正協議に入るよう指示した。自民党は会期内採決の日程提示を求めているが、首相は会見で「協議が調わない中で採決し、否決というのは困る。協議の進展を見ながら何日ということになる」と協議次第で会期延長に踏み切る考えを示唆。「野党第1党の自民党と協議して成案を得るのが一番重要だ」と自民党との協議を最優先する姿勢を示した。

防衛相への民間人起用は防衛庁長官時代も含めて初めて。昨年9月に発足した野田内閣では、防衛相に起用した一川保夫、田中直紀両氏が「安全保障の素人」と批判された。田中氏の後任には渡辺周副防衛相の昇格も検討されたが、安全保障政策に詳しい森本氏の起用に踏み切った。首相は「安全保障に関する第一人者の一人だ。北朝鮮問題を含め我が国を取り巻く安全保障環境が不透明となる中、平和と安全を守るために大いに力を発揮し、国民への情報発信にも万全を期してもらえる」と説明した。

参院の問責を受けた前田武志前国土交通相の後任には民主党の羽田雄一郎参院国対委員長を起用。法相には滝実副法相、農相に郡司彰元副農相と政務三役経験者を充てた。国民新党の希望により松下忠洋副復興相を金融・郵政担当相に起用した。
 
 
この内閣もあまり変わり映えのしない顔ぶれだが、この先どうなるのだろうか。目玉は防衛大臣だろうが、素人、素人と批判されたからと言って学者を起用するというのもどうなのだろう。前任の2大臣よりははるかにましだろうが、・・・。とにかく問責大臣・問題大臣を切って自民・公明に協力を求めて消費増税を達成しようというのだろうか。経済は傾くばかりで前途多難な野田内閣だが、どう乗り切っていくのだろうか。
 
 
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