政府は10日、日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)について、2012年度中の試験運転の再開を見送る方針を固めた。

東京電力福島第一原子力発電所事故を受けた現在の国内情勢では、再開は困難だと判断した。政府は、12年度予算への再開用の調整費22億円の計上を見送る方針だ。

「もんじゅ」を含む原子力関連予算をめぐっては、「提言型政策仕分け」で抜本的見直しが指摘されており、政府は「もんじゅ」に関連する来年度要求額215億円のうち、試験運転再開費用22億円のほか、維持管理費も1割程度を削減し、全体で40億円程度を縮減する方向で調整している。

政府は来年夏までに原子力政策を総合的に検証し、エネルギー戦略の基本方針をまとめる。「もんじゅ」の存廃も政府戦略の方向性を受け判断される。
 
この原子炉はもう計画放棄してもいいんじゃないだろうか。冷却材である金属ナトリウムの取り扱いがきわめて難しいと言うが、欧米先進国も高速増殖炉の計画を放棄している。計画を推進しているのはロシア・中国・インドなどの新興国だが、日本にしても30年を経ていまだに先が見えない計画と言うのはやはり中止すべき一つの転換点だろう。エネルギー効率と言う点では利点が大きいようだが、安全と言う点を考えると危険因子は排除すべきだろう。先端技術開発と言ってもなんでもうまく行くものではない。これも一つの経験で将来に向けて何かしらの得るものがあるだろう。
 
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