防衛省は30日、2012年度予算の概算要求をまとめた。総額は11年度当初予算比0.6%増の4兆8033億円。沖縄県・与那国島に陸上自衛隊の「沿岸監視部隊」を配置するための用地取得に15億円(契約ベース、以下同)を要求するなど、昨年末に策定した中期防衛力整備計画に基づき、南西諸島の防衛力強化を重視した。機種を年内に選定する次期主力戦闘機(FX)は、4機分の調達費551億円を盛り込んだ。
 
南西諸島防衛では、鹿児島県・沖永良部島の警戒管制レーダーを新型にするために39億円、三沢基地配備の早期警戒機E―2Cを南西諸島で運用できるようにするため、那覇基地の整備基盤拡充に2億円を、それぞれ要求した。FXは機種選定中のため、F2戦闘機の最終取得年度の予算計上額(1機約137億円)を基に「仮置き」した。
 
大規模・特殊災害対応では、陸上自衛隊の新野外通信システムの取得で148億円を盛り込んだ。陸上自衛官は定員を減らすものの、福島第1原発事故への対応などを理由に、実員(実際の人数)は109人増員を求めた。実員増加は19年ぶり。 
 
南西諸島重視の予算要求で前年比微増の4兆8千億、F-X関係は4機分、551億円とか。22DDH、潜水艦などは要求されている。しかし、新規装備よりも装備の就役年限延長が目立つのは予算削減のためだろうか。その他、これと言って目立つ装備はないが、開発事項の中に火力戦闘車、新型潜水艦用魚雷、新多用途ヘリの開発などが盛り込まれている。しかし、全体には今あるものを使えるだけ使って何とか戦力の維持を図ろうとするやりくり算段だろうか。なかなか苦心惨憺の厳しい予算のようではある。
 
 
 
 
日本ブログ村へ(↓)