防衛省は、東日本大震災の津波で水没した宮城県の航空自衛隊松島基地所属のF2戦闘機18機について、厳しい財政事情の下、新たに調達するのは難しいことから、このうち6機を修理して使用する方針を決め、今年度の第3次補正予算案に修理費を計上するよう求めていくことにしています。
宮城県の航空自衛隊松島基地では、東日本大震災の津波で、パイロットの教育訓練に使用する、F2戦闘機18機すべてが水没し、防衛省は、修復が可能かどうか調査を進めてきました。その結果、垂直尾翼やエンジンの一部は再利用できるものの、電子機器などのほとんどの部品が使えないことが分かりました。そして、今後の対応を検討したところ、厳しい財政事情の下、1機当たり130億円以上の戦闘機を新たに調達するのは難しいことから、使える部品を組み合わせるなどして6機を修理して使用する方針を決めました。
防衛省は、新政権の発足後、今年度の第3次補正予算案に修理費などとしておよそ1100億円を計上するよう、求めていくことにしています。また、当面、パイロットの訓練に支障を来さないよう、別の基地にあるF15戦闘機を訓練用として活用するほか、青森県の三沢基地やアメリカの空軍基地に隊員を派遣するなどして訓練を行うことにしています。
復活は水没した戦闘機18機のうち6機、なかなか厳しい結果だったようだ。やはり海水に浸かった戦闘機の復活は難しいようだ。これで6機が復活したとしてF-2の装備機数は80機、洋上侵攻阻止の切り札だったF-2だが、こうなると装備機数を削減したことが恨めしい。
使える部品を寄せ集めてというが、おそらくは破損の程度の軽いものを選んで新規調達のエンジンや電子機器を装備するのだろうからほとんど新規生産と同じくらい金がかかるのだろう。予算と必要機数を睨みながら何とかはじき出したぎりぎりの機数ではないだろうか。
洋上侵攻阻止と格闘戦では恐るべき能力を有しているといわれるF-2戦闘機だが、米国の横槍、仮想敵だった旧ソ連の崩壊、開発費の高騰、初期不良に対する欠陥報道、装備機数の削減など、どうもこの機体は計画当初から不運が付きまとっているようだ。
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