6月30日に開業した北京―上海高速鉄道に故障が相次いでいることに関する一部日本メディアの報道に対し、中国鉄道部の王勇平報道官は14日に不快感を示した。中国新聞網が伝えた。

中国新聞網は同高速鉄道に関する報道について産経新聞を名指しし、「パクリ新幹線」と呼び続けていること、ここ数日の故障を「中国のパクリ新幹線、もう故障」という見出しで報じたことが中国側に不満を起こした、と背景を紹介した上で王報道官の談話を伝えた。

王報道官は「パクリ新幹線」との呼び方に対して「我々はすでに十分回答した」とコメント。その上で「国外メディアが中国の高速鉄道を注目してくれるのはありがたいこと。合理的な善意の批評は歓迎したい。しかし、一部メディアによる事実を無視して揚げ足をとるような行為は遺憾だ」と語った。

また、「日本の新幹線だって頻繁に故障する」として、延伸開業した日本の東北新幹線が初日から故障し、1カ月後にもシステム故障などで大きな遅延が発生したことを例示。「中国人は問題を自己解決できる。他人は自身のことをしっかりやってから物を言っていただきたい」と断じた。
 
日本の新幹線はそんなにむやみやたらと思ってはいないんじゃないかな、しかも原因不明の故障では。しかも驚くほどの過密ダイヤでも問題なく定時運行をしているのは、長い間の技術開発の積み重ねの結果だろう。失敗と改良・改善を繰り返しながら、安定し、確立されたシステムが作られる。
 
技術を導入したらまずはそれをじっくりとなぞってみることから始めるべきだろう。それをしっかりと自分のものにしたうえで、新たな技術を積み上げていくべきだろう。中国は国威の発揚のためか、あまりにも急ぎすぎた。謙虚になって先を行くものに教えを乞うべきだろう。
 
謙虚な気持ちで地道な努力を続けていけば中国新幹線も安定した高速輸送システムとして機能する日が来るだろう。鉄の車輪がついた電車を鉄の線路の上で時速300キロで走行させるというのはどうもとんでもない技術のようだ。
 
その電車に何の不安もなく当たり前の日常のように乗れる安全な輸送システムを作り上げるというのは時間と努力が必要なことを知るべきだろう。それを理解した時に初めて中国は自前の高速輸送システムを手にするのだろうし、また、日本のライバルとして台頭してくるのだろう。
 
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