菅直人首相は6日午後の衆院予算委員会で、自身の進退について「満身創痍(そうい)、刀折れ、矢尽きるまで、力の及ぶ限り、やるべきことをやっていきたい」と述べ、政権運営への決意を改めて表明した。

みんなの党の渡辺喜美代表が、首相の衆院解散権を意味する「伝家の宝刀」の言葉を引用し、「首相は満身創痍かもしれないが、刀もあれば矢も残っている。このままでは民主党の中で引きずり降ろされて、野垂れ死にだ」と、辞任か衆院解散を選択するよう迫った。これに対し、菅首相は「大きな激励をいただいたと受け止めさせていただいた」と、逆に「続投」への意欲を示した。

また同日の委員会で、自民党の石破茂政調会長が「あなたは一度でも『辞める』と言ったのか」とただしたのに対し、菅首相は「『辞める』あるいは『退陣』という言葉を使ったことはない」と答弁。さらに、菅首相と民主党執行部が「新体制の下で対応する」と合意したことについて、「『新しい体制』は、新首相か、内閣改造か、衆院解散・総選挙後の首相か」と質問した公明党の高木美智代氏にも「『新しい体制』というのは、新しい一つの政権の枠組みだと考えている」と答えるにとどめた。
 
すごい御仁だ。これだけ政権に執着心を持っていた政治家はこれまで一人もいないだろう。言を弄し、策を弄し、解散権をちらつかせながら民主党を恫喝して、党内からは、「本当に情けない内閣だ。民主党として支える価値があるのかっ」とまで言われても居座るこの執念、何とも凄まじい。
 
これが政策の実行に向けば、復興などあっという間に成し遂げられ、日本は名実ともに世界の第一位に位する成熟した民主主義国家になるだろうが、総理自身が自己の保身と権力の執着にしか興味を示さないようではこの国の民主主義は幼稚園レベルに落ちるだろう。こうなってくるとこの男の言う、「刀折れ、矢尽きた」状態と言うのがどんな状態なのか見てみたい気がしないでもない。そういうのを怖いもの見たさと言うのだろうか。
 
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