中国国土資源省の管轄下で海洋調査を担当する国家海洋局の当局者は、中国や東南アジア諸国連合(ASEAN)の各国が領有権を主張する南シナ海など周辺海域の監視要員を2020年までに現状の9000人から約1.6倍の1万5000人に増やす考えを示した。中国による海洋権益保護のための強化策で、周辺諸国が警戒を強めることは必至だ。
17日付の中国英字紙「チャイナ・デーリー」が報じた。当局者によると、航空機を現状の9機から16機、監視船を260隻から520隻以上にそれぞれ増やすという。
海洋局は同紙の取材に対し、2010年の海洋権益侵害は外国籍の船舶で1303件、航空機によるもので214件あったと指摘。その合計は1517件で、07年(計110件)から激増していると主張。今回の増強策は「新たな海洋権益への試練に直面しているため」としている。
中国メディアによると、ベトナム軍による南シナ海での実弾訓練や、ベトナム国内で相次ぐ反中デモが行われた直後の15日、中国交通運輸省が管轄する海事局が保有する最大級の巡視船「海巡31」(3000トン)が、広東省珠海からシンガポールに向け出港した。国外への派遣は初めてで、外国船の監視などを強化することでベトナムをけん制し、南シナ海での存在感を高める意図があるとみられている。また中国海軍は最近、2度にわたり南シナ海で軍事訓練を実施している。
一方で中国は、対外的には平静を保っている。外務省の洪磊(こうらい)副報道局長は16日の記者会見で、巡視船の出港について「南シナ海の争いは当事国の話し合いで解決すべきだ」と言及するにとどめた。
17日付の中国英字紙「チャイナ・デーリー」が報じた。当局者によると、航空機を現状の9機から16機、監視船を260隻から520隻以上にそれぞれ増やすという。
海洋局は同紙の取材に対し、2010年の海洋権益侵害は外国籍の船舶で1303件、航空機によるもので214件あったと指摘。その合計は1517件で、07年(計110件)から激増していると主張。今回の増強策は「新たな海洋権益への試練に直面しているため」としている。
中国メディアによると、ベトナム軍による南シナ海での実弾訓練や、ベトナム国内で相次ぐ反中デモが行われた直後の15日、中国交通運輸省が管轄する海事局が保有する最大級の巡視船「海巡31」(3000トン)が、広東省珠海からシンガポールに向け出港した。国外への派遣は初めてで、外国船の監視などを強化することでベトナムをけん制し、南シナ海での存在感を高める意図があるとみられている。また中国海軍は最近、2度にわたり南シナ海で軍事訓練を実施している。
一方で中国は、対外的には平静を保っている。外務省の洪磊(こうらい)副報道局長は16日の記者会見で、巡視船の出港について「南シナ海の争いは当事国の話し合いで解決すべきだ」と言及するにとどめた。
着々と海洋支配を進める中国、インド洋から西太平洋までの支配権を獲得するつもりだろうか。当面は南沙諸島の支配権の確立だろう。この先東シナ海から南シナ海にかけて中国海軍に対抗できる勢力はなくなるだろう。米国であってもこの海域に大量の艦船を投入するのは難しくなるだろう。
そうなると領土問題など発生しても手も足も出なくなる。かつて大日本帝国が目指そうとして果たせなかったインド洋から西太平洋までの支配体制を確立するのだろうか。これに対抗できる海上勢力は米海軍の他に海上自衛隊、インド海軍、オーストラリア海軍、韓国海軍、そして台湾海軍辺りだろうか。他は沿岸警備程度の兵力しか持っていないだろう。その中でもやはり海上自衛隊とインド海軍が最有力だろうか。この辺でうまく連携して中国の進出をけん制できるといいのだが。
しかし、中国海洋局は意外に小ぶりな組織だ。日本の海保程度とはやや驚きだが、この国はどうにでもなるいい加減さを持っているから見かけの数だけでは分からないが。それにしても日本の周辺海域は決して穏やかとは言えないようだ。何時の間にか40万トン以上の艦船を装備する世界でも有数の海軍に成長した海上自衛隊だが、今後も着実な装備の更新が必要だろう。
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