菅内閣に対する不信任決議案は2日午後、衆院本会議で採決され、賛成152、反対293(投票総数445、過半数223)で否決された。菅直人首相が民主党代議士会で自発的な退陣を表明したことを受けて、小沢一郎元代表が「首相から今までなかった発言を引き出したのだから自主的判断でいい」と支持派議員に不信任案に賛成しないよう呼びかけたため、民主党内からの大量造反はなかった。ただ松木謙公元農水政務官が賛成票を投じ、小沢氏は本会議を欠席した。
 
不信任案は自民、公明、たちあがれ日本の野党3党が共同提出した。菅首相の政権運営や党運営に批判的な小沢氏支持議員らが、野党に同調して賛成する動きをみせた。5月31日夜に会談した鳩山由紀夫前首相が首相に退陣を要求。小沢氏は1日夜、記者団に「国民が支持してくれた民主党に戻さなくてはいけない」と不信任案に賛成する意向を表明するなど造反の動きが広がり、不信任案可決の公算が大きくなっていた。
 
菅と言う男は、社会の危機管理能力はないが、自分の危機管理能力は卓越しているようだ。土壇場で訳の分からない退陣表明のようなものを口にして今回も自らの危機を回避してしまった。また、どうしようもない政権が続くことになるが、実際に近いうちに退陣するのかどうか。また、わけの分からないことを言い出して居すわらないとも限らない。
 
今回の内閣不信任決議案では、所詮政治家と言うのは自らの議席第一、天下国家第二だということを如実に示して見せた。政治家としての信念・良心よりも派閥の意思と議席を守るには寄らば大樹の陰と言うところだろう。自らの信念を貫き通した松木議員と横粂議員はなかなか立派だった。こうした政治家がもっと数多く出てきてほしいものだ。
 
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