東日本大震災の津波で水没した航空自衛隊松島基地(宮城県東松島市)のF2戦闘機18機のうち、復活可能なのが最大3分の1の6機しかないことが18日、防衛省の調査で分かった。各機の使える部品を集めて修理するのに5年ほどかかり、修理費は1機当たり50億~60億円。水没F2はパイロット養成用のため、実戦部隊のF2を教育用に回すなど代替措置も急ぐ。

平成23年度第1次補正予算では、水没F2の検査費など約150億円を計上した。防衛省は第2次補正予算案に本格的な修理費を要求する。

F2は機体に海水の塩が入り込み、被害が深刻化した。F2は今秋に最終号機が納入予定で製造も終了するため、修理のための部品の在庫の有無などをメーカーに確認している。

F2養成課程の約40人の隊員は4月から三沢基地(青森県)に移り、教育を受けている。水没F2の修復が終わるまでの間は、(1)実戦部隊のF2を教育に転用(2)米国に派遣し、F2の機体のベースとなっているF16の課程で養成(3)F15で養成後、F2に機種転換-を組み合わせる案が有力となっている。
 
復活はスクラップアンドビルドで6機、なかなか厳しい数字だ。94機のうち、これまでに2機ほど用途廃止になっているので残りは80機、F-22の導入がダメになった時点で40機ほど追加生産でもしておけば戦闘機の運用に穴が開かなかったものを。
 
石破君がF-2を嫌ったようだが、確かに値段は高かったものの、当時は世界最高の戦闘攻撃機で空戦能力も高く、悪い戦闘機ではないと思うがねえ。ロシアに代わる新しい脅威も出現したことだし。ただ、不幸なことはメディアが初期不良を欠陥などと大きく騒ぎ立てたこととロシアが衰退してたまたま脅威が空白だったことか。
 
この先20年の使用を考えるとちょっと機体が小ぶりで改良の余地が少ないとも言うが、確かに期待規模からは限界に近いのだろう。もう少しばかりは余裕はあるそうだが、その辺りが機数を限られた航空自衛隊に嫌われたのかも知れない。それでもあれだけの水害で海水に浸かった戦闘機が6機でも復活することを喜ばなくてはいけないだろう。
 
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