11日の日経平均株価は、トヨタなど主力企業の決算発表を控えて見送りムードが強まり、動意の乏しい展開が続いたが、前日比45円50銭高の9864円26銭と続伸で引けた。利益確定売りに上値を抑えられて上げ幅を縮小したが、プラス圏は維持した。東証1部の出来高は20億6899万株と、4月28日以来5営業日ぶりに20億株を突破した。売買代金は1兆4025億円。騰落銘柄数は値上がり645銘柄、値下がり845銘柄、変わらず174銘柄。
11日の東京外国為替市場のドル円相場は、80円台後半でもみ合ったが、午後にはやや軟化、小反落となった。午後5時現在は1ドル80円71~74銭と前日比10銭の小幅ドル安・円高だったようだ。午前中は、ギリシャへの追加支援が行われるとの観測から、リスクを取る姿勢がやや強まりドル買いが優勢となったが、その後は追加材料を欠いて買いが続かず「ポジション調整中心の動きが広がる格好となったようだ。
トヨタが発表した11年3月期決算は、国内での自動車生産体制の維持にこだわる同社の苦境を浮き彫りにしたようだ。被災した部品メーカーに支援部隊を送るなどして部品調達網の復旧ペースを早め、現在5割程度の工場の稼働率も6月には7割程度に回復させるというが、完全に正常化する11~12月までは被災地以外の下請け企業や販売店も綱渡りの経営が続くようだ。余震や電力不足、急激な円高に加えて無策で愚かな政府など懸念材料は多く、国内製造業は正念場を迎えているという。
大幅な営業利益を計上したトヨタはやや反発で引けたが、三菱重工、コマツは小幅な反落で今日を終えている。企業には苦難の日々が続くようだ。
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