沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突を巡るビデオ映像が流出した事件で、警視庁、検察当局は15日、国家公務員法(守秘義務)違反容疑で取り調べていた神戸海上保安部の海上保安官(43)の逮捕を見送る方針を決めた。在宅で捜査を継続する。保安官が自ら名乗り出た経緯から「逃亡や証拠隠滅のおそれはない」と判断したとみられる。
これまでの調べによると、映像は石垣海上保安部が編集後、海上保安庁の庁内ネットワーク(イントラネット)を通じ海上保安大学校(広島県呉市)の共有フォルダーに保存された。フォルダーに閲覧制限がなかったことから、保安官が乗務する巡視艇「うらなみ」の共用パソコンでも一時、閲覧可能な状態になっていたとされる。
警視庁や東京地検は保安官が巡視艇のパソコンに保存された映像をUSBメモリーに取り込んだうえ、神戸市内の漫画喫茶のパソコンから動画投稿サイト「ユーチューブ」に送信することで、職務上知ることができた秘密を漏えいした疑いがあるとみて捜査してきた。
警視庁や東京地検は保安官が巡視艇のパソコンに保存された映像をUSBメモリーに取り込んだうえ、神戸市内の漫画喫茶のパソコンから動画投稿サイト「ユーチューブ」に送信することで、職務上知ることができた秘密を漏えいした疑いがあるとみて捜査してきた。
逮捕は刑罰ではなく、捜査の一手法なので逮捕しなくても捜査の目的が達せられれば、それでいいのだから何でもかんでも逮捕という図式は当たらない。穿った見方をすればここで逮捕などすれば、内閣支持率は間違いなく5ポイント以上下がるので腰が引けたのかもしれない。
自民党の谷垣禎一総裁は14日、さいたま市で講演し、中国漁船衝突事件のビデオ映像流出を名乗り出た海上保安官を擁護する声があることについて、「わたしも半分ぐらい気持ちは分かるが、国家の規律を守れないというのは間違っている」と指摘した。党内の一部にも、「日本の正統性を国民と世界に示した」(安倍晋三元首相)など、保安官の行為を称賛する声もある。谷垣氏は、旧陸軍の青年将校が反乱を起こした二・二六事件を例に「(国民の一部は)若い純粋な気持ちを大事にしなきゃいかんと言っていたが、最後はコントロールできなくなった」として、保安官の行為を称賛する声に懸念を示した。
自民党の谷垣禎一総裁は14日、さいたま市で講演し、中国漁船衝突事件のビデオ映像流出を名乗り出た海上保安官を擁護する声があることについて、「わたしも半分ぐらい気持ちは分かるが、国家の規律を守れないというのは間違っている」と指摘した。党内の一部にも、「日本の正統性を国民と世界に示した」(安倍晋三元首相)など、保安官の行為を称賛する声もある。谷垣氏は、旧陸軍の青年将校が反乱を起こした二・二六事件を例に「(国民の一部は)若い純粋な気持ちを大事にしなきゃいかんと言っていたが、最後はコントロールできなくなった」として、保安官の行為を称賛する声に懸念を示した。
これも確かに正論で、今回の件は思うところは理解できるが、その方法において、ややもすれば短絡的な部分があったのではないかとも思う。しかし、事実を事実として伝えるという政府の基本方針がしっかりしていればこんなことにはならなかったのだろうから、その意味で政府の柳腰対応の責任は重い。北朝鮮不審船とは状況が違うが、領海を侵犯したという点では同じこと、あの時は自民党政府ではあったが、すぐに映像を公開したではないか。国を守り支えるのは政府だけではできない。国民の支持が必要だろう。それを今の政府はもう一度真剣に考えるべきだろう。
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