民主党の枝野幸男幹事長代理は14日午後、さいたま市内の講演で、菅政権の支持率が低迷している状況について、「与党になって、こんなに忙しいとは思わなかった。『政治主導』とうかつなことを言い大変なことになった。今、何よりも欲しいのは、ゆっくり考える時間と相談する時間だ。ゆっくり考え相談して、皆さんの声に応えないといけない」と釈明した。枝野氏は「(菅)政権は拍手喝采(かっさい)してもらえる状況ではない。今の状況は、本当におわび申し上げたい」と陳謝。

 その上で、「この政権がどこに向かっているのか分からない。漠然とした不安が不信につながっている。政権が国民意識とずれていると受け止められているのは、かなり深刻だ」と危機感をあらわにした。政権浮揚の打開策については「何かをすればよくなるということではない」と指摘した上で、「国民の意識と違う部分は丁寧に説明して、理解してもらうことを地道に積み重ねてるしかない」と述べた。
 
これは思い切り本音だろう。何でも政治家がやるというのは難しい。官僚機構は巨大な専門家集団でシンクタンクでもある。最もいい形は政治家が方向を示して官僚が具体的な策を作るというものだろう。政治や行政は勧善懲悪の時代劇とは違う。単純に善悪を分けて世の中が停滞している鬱積を晴らす、溜飲を下げるためだけのバッシングをするのは誠に稚拙で好ましくない。どんな機構にも良い部分もあれば悪い部分もある。
 
できるだけ良い面を生かし、悪い面を矯正して良い方向に導いて行くのが政治だろう。その意味では政権をゆだねられるということは生易しいことではないということを知っただけでも半歩ほどの前進はあるのだろう。ただ、この先いつまで政権が持つのか分からなくなってきたが、また何時か政権を担当する時に今回の経験が貴重な糧になるかもしれない。
 
日本ブログ村へ(↓)