19日の日経平均株価は買い控えなどもあったが、終盤に盛り返して、前日比40円96銭高の9539円45銭と小反発で引けた。しかし、全体的に積極性は乏しく、上値も限られたようだ。東証1部の出来高は16億2803万株。売買代金は1兆1144億円。騰落銘柄数は値上がり788銘柄、値下がり710銘柄、変わらず157銘柄。やはり当面は為替で、ドル・円が85円台まで戻らないと、日経平均も1万円台を奪回するのは難しいが、80円台を割り込むと介入への警戒感も強くなり、反動を利用して上値を試すこともあるだろうという。

19日の東京外国為替市場のドル円相場は、主要通貨に対してドルが買い戻されたようだが、やはり最後は息切れしたようだ。午後5時現在は1ドル81円38~41銭と前日比11銭のドル高・円安だったようだ。現実には、依然として相場を動かす主役は米国の追加金融緩和のようなので、これまでのところはドル安に対する全般的な調整が入っている状況だという。

自動車業界はHV戦争勃発のようだ。10月8日、ホンダ『フィットに、ハイブリッドモデルが追加された。フィットHVは販売台数ランキングで独走するトヨタ『プリウス』の牙城を突き崩してベストセラーに返り咲くための切り札であり、さらに言えば、2011年の投入が予想されている次期『ヴィッツ』ベースのHVモデルに対する先制で、コンパクトカーセグメントでのハイブリッドの主導権を握るという役も背負わされた戦略的モデルのようだ。

一方、ベストセラーHVであるプリウスは車格的には、フィットはBセグメント、プリウスはCセグメントに位置しており、価格もベースグレード比でフィットHVが159万円、プリウスは205万円と46万円もの差があるが、“ハイブリッド”では、プリウスは依然としてトヨタブランドHVのボトムレンジでもあり、省燃費に対する考えかたはフィットとは好対照で、この両者の比較はなかなか面白い。プリウスは2代目とキープコンセプトではあるが、品質感とメカニズム両面においてさらに磨きをかけながら、戦略的な価格を実現したことで、ハイブリッド車としては空前のヒットをもたらした。エコカー補助金が切れたいまでも1か月待ちのバックオーダーを抱える人気ぶりのようだ。
 
2010年末から2011年にかけて、フィットとプリウスとの販売台数争いは一層熾烈になるだろう。2010年代の初めの年に、ベストセラーカー同士の対決がハイブリッドという土俵でおこなわれるということはやはり車の主流は省燃費の一語に尽きるだろう。2011年はPHVやEVも巻き込んだ次世代エコカー主導権争い端緒の年となることは間違いないだろう。
 
今日のトヨタは小幅な反落、一方、三菱重工は小幅ながら値を上げ、コマツはなかなか好調のようだ。
 
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