北沢防衛相は11日、訪問先のハノイ市内のホテルで中国の梁光烈国防相と約20分間会談した。沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で悪化した日中関係に関連し、双方は事故防止に向けた「海上連絡メカニズム」の早期構築と、両国の戦略的互恵関係の進展を目指すことでは一致した。ただ、中国側は海上自衛隊練習艦隊の中国寄港の延期を求めるなど、現時点での両国間の防衛交流促進に難色を示した。
 
菅首相と中国の温家宝首相が4日にブリュッセルで行った会談でハイレベル協議再開で合意して以降、閣僚級の会談は初めてだが、中国側に強硬な対日姿勢が根強いことをうかがわせた。漁船衝突問題に関し、国防相から「日中間で曲折があった」と言及し、「両国関係の大局からみて適切な処理が行われたことをうれしく思う」と述べた。
 
これに対し、防衛相は、15~19日に予定している海自練習艦隊の中国・青島への寄港について、中国側から非公式に延期要請があったことを明らかにし、予定通りの実施を求めた。だが、国防相は「今の中国国民の気持ちと態度を慎重に考慮する必要がある」と述べ、延期はやむを得ないとの認識を示した。また、防衛相は自らの中国訪問の早期実現を要請した。しかし、国防相は「戦略的互恵関係が全面的に回復してから、双方の都合が良い時に訪問されることを歓迎する」と述べるにとどめた。
 
会えたり話せたりしたことを以て良しとしていると後で痛い目に遭うだろう。連絡メカニズムというが、そうした相互通報システムを構築することで中国に尖閣諸島における権利を認めることになりはしないか。大体、国民のノーベル賞の受賞にケチをつけ、対抗措置を取るような国だからあまり信用して今後の問題の解決にまともな対応をするなどと期待しない方が良い。しかし、今の政権では話ができた、会えたことを実績としてひけらかすようだから困ったものだ。
 
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