もしも、尖閣諸島に中国が武力侵攻したら、その時、我が国は、・・・・多分、国連に訴える程度で何もできないだろうが、それでは話にならないので、我が国は自衛権を発動して、奪還を試みるとしたらどんなものだろう。まず、中国は、戦闘機・攻撃機など100機から150機程度を動員するだろうか。艦船は駆逐艦など10数隻、潜水艦4、5隻程度、陸上兵力は、小さい島なのでいいところ最大で1個大隊程度ではないか。それでも多すぎるかもしれない。
対するわが自衛隊は、戦闘機がF-15が、2から3個飛行隊、F-2が最大で2個飛行隊程度で、100機、護衛艦が、何とかかき集めて1個護衛隊群プラスアルファ程度、陸上は、増強中隊戦闘団に戦闘ヘリを加えた程度だろうか。陸上兵力は、海空の戦闘が終了して、制海・制空権を確保した後の掃討戦に参加する程度だろう。航空自衛隊の戦闘機は那覇空港のほかに、嘉手納基地、宮古空港、石垣空港辺りに展開するのだろうか。しかし、宮古・石垣が戦闘機の展開に対応しているかどうかは?だろう。
航空撃滅戦は、AWACS、AAM4・AAM5など、ハイテク装備を有している我が国が有利だろうか。しかし、中国にさらに新たな戦力を投入されると苦戦するだろう。我が航空自衛隊は、増強と言ってもいいところ2個飛行隊程度だろう。また、沖縄本島から距離があるのもやや不利だろう。鍵は米軍が戦闘に直接参加するかどうかだが、尖閣紛争だけでは米軍は直接戦闘には加わらないのではないだろうか。
空で勝って制空権を握れば、その後は掃討戦へと移行するだろう。海上兵力をいくら結集しても制空権がないと島に居座るのは、補給などの問題も含めてなかなかしんどいだろう。もしも海上戦闘が発生しても、ハイテク艦を揃えた海上自衛隊が有利だろう。潜水艦にしても制空権を確保すればP-3Cなどの精鋭哨戒機で排除できるだろう。
今の戦力なら我が自衛隊は何とか尖閣諸島を奪還できるかもしれないが、この先、中国の軍拡が進み、空母や戦闘機、水上戦闘艦、潜水艦などを増強されると10年ばかりで戦力は逆転するだろう。そうなったらもう口で「返せ、返せ」という程度のことしかできなくなる。しかし、血を流して手に入れたものを、「返してくれ」と言われて、「はい、どっきりでした」などと返してくれることはあり得ない。
現状でも、もしも、奪還できたとしても相当な犠牲を払うことになるだろう。国をを人間に例えれば、領土は肉体、国民は血液のようなものだろう。その体を切り取られ、血液を流すなどということのないよう、やはり平時からの備えと実効支配に向けた対策は必要不可欠だろう。
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