陸上自衛隊が、イラクに派遣された際に、96式装輪装甲車の重機関銃装備型の「B型」がサマーワに持ち込まれた。これらの車両は、運転手用のワイヤーカッター、キューポラの周囲に乗員を保護する防弾甲板を追加する等の改修が行われていたそうだ。
そうしたら専門誌に、96式装輪装甲車2型というのが掲載されていた。これは、上記の改造のほかに、車体に増加装甲をボルト止めした装甲強化型とのこと。平成20年度予算で調達された20両のうち12両が、この増加装甲の国際貢献仕様だそうだが、これまで、制式兵器の改造・改良には消極的だった陸上自衛隊も、実際に弾を受ける可能性が高まると、それなりにしっかりとやるものだ。
しかし、増加装甲は、さほど厚いものではなく、小口径弾や弾片防御程度で、RPG7などには効果がなさそうだが、それでもこれまで防御軽視の伝統を引き継いできた陸上自衛隊が、それなりに装甲車の防御を強化すると言うことは決して悪いことではないだろう。これに乗って海外で活動する自衛隊員も安心感が高まるだろう。
ボルト止めされた装甲は写真で見る限り延圧均質防弾鋼の一枚板で、10ミリ以下のさほど厚いものではないように見えるが、装甲を増着したことで、側面でも7.7ミリ機銃弾程度から12.7ミリ重機関銃弾程度まで止められるようになったのだろうか。名称は、「96式装輪装甲車Ⅱ型」に変更されているとか。
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