突然、産経新聞から面白い記事が飛び込んできた。次期主力戦闘機(FX)の機種選定に関し、防衛省がF2戦闘機の追加調達を検討しているというのだ。この措置は、中国が航空戦力を近代化させていることを踏まえ、防空体制に空白が生じるのを防ぐ狙いがあるという。また、平成23年度に終了予定だったF2の生産が途絶えれば、戦闘機の生産・技術基盤が失われるとの防衛産業の懸念にも対応する措置でもある。
FXは、老朽化した航空自衛隊のF4の後継機として、約50機を導入する予定だったが、防衛省がF2の追加調達の検討に入ったことは、現実的な、「次善の策」といえる。調達数は20機程度で、決定すれば23年度予算案の概算要求に盛り込むようだ。
FXの機種選定は、当初、米空軍の戦闘機F22ラプターを本命としていたが、米国はF22の輸出を認めず、昨年4月には調達中止も発表し機種選定は振り出しに戻った。現在の候補は米英などが共同開発中のF35ライトニング2、米国のFA18E/F、欧州共同開発のユーロファイターの3機種だが、一長一短あるようで選定は難航していたようだ。
F2は、元々、戦闘攻撃機として開発されたため、制空任務にはやや難点があるとされていたが、近接戦闘では、F-22以外の全ての戦闘機に比肩し得る能力を持つといわれる。また、レーダー(J/APG-1)の探知距離が比較的短いことから視界外戦闘では不利とされていたが、長射程の99式空対空誘導弾の搭載改修が進められており、J/APG-1(改)では、探知距離も向上して、一説ではF-X候補機のF/A-18E/F以上になるという話もあるようだ。
問題は、一旦、閉鎖と決まった生産ラインの維持、特にロッキード・マーチン側の、だが、これも日本側で買い取るなど手を打てば何とかなるのだろう。F-2が高価格だった原因は、ロッキード側が価格の引き下げに応じなかったからで、三菱重工がラインをすべて管理すればもっと価格が下げられたという話もあるようだ。
しかし、混迷を極めていたF-Xも、妥当なところに落ち着いたようだ。近接戦闘ではF-16、レガシーホーネット、さらには、F-15も圧倒するというF-2、これに長距離戦闘能力が加われば相当な戦力にはなるだろう。最近は、中ロの海軍力の増強・復活も著しいようなので、F-2のASM4発がこれらにピリッと辛い抑止力になるかもしれない。
出来ればエンジンの換装等、性能向上のための手が入れられればさらに良いのだが、かなり改良が進んでいるようなので、現状でも相当な戦力となるだろう。国際情勢の変化や大げさに取り上げられすぎたトラブル報道など、日陰の子のような存在だったF-2に再び光が当たるかもしれないことは、日本の技術力維持にもまことに喜ばしいことだ。
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FXは、老朽化した航空自衛隊のF4の後継機として、約50機を導入する予定だったが、防衛省がF2の追加調達の検討に入ったことは、現実的な、「次善の策」といえる。調達数は20機程度で、決定すれば23年度予算案の概算要求に盛り込むようだ。
FXの機種選定は、当初、米空軍の戦闘機F22ラプターを本命としていたが、米国はF22の輸出を認めず、昨年4月には調達中止も発表し機種選定は振り出しに戻った。現在の候補は米英などが共同開発中のF35ライトニング2、米国のFA18E/F、欧州共同開発のユーロファイターの3機種だが、一長一短あるようで選定は難航していたようだ。
F2は、元々、戦闘攻撃機として開発されたため、制空任務にはやや難点があるとされていたが、近接戦闘では、F-22以外の全ての戦闘機に比肩し得る能力を持つといわれる。また、レーダー(J/APG-1)の探知距離が比較的短いことから視界外戦闘では不利とされていたが、長射程の99式空対空誘導弾の搭載改修が進められており、J/APG-1(改)では、探知距離も向上して、一説ではF-X候補機のF/A-18E/F以上になるという話もあるようだ。
問題は、一旦、閉鎖と決まった生産ラインの維持、特にロッキード・マーチン側の、だが、これも日本側で買い取るなど手を打てば何とかなるのだろう。F-2が高価格だった原因は、ロッキード側が価格の引き下げに応じなかったからで、三菱重工がラインをすべて管理すればもっと価格が下げられたという話もあるようだ。
しかし、混迷を極めていたF-Xも、妥当なところに落ち着いたようだ。近接戦闘ではF-16、レガシーホーネット、さらには、F-15も圧倒するというF-2、これに長距離戦闘能力が加われば相当な戦力にはなるだろう。最近は、中ロの海軍力の増強・復活も著しいようなので、F-2のASM4発がこれらにピリッと辛い抑止力になるかもしれない。
出来ればエンジンの換装等、性能向上のための手が入れられればさらに良いのだが、かなり改良が進んでいるようなので、現状でも相当な戦力となるだろう。国際情勢の変化や大げさに取り上げられすぎたトラブル報道など、日陰の子のような存在だったF-2に再び光が当たるかもしれないことは、日本の技術力維持にもまことに喜ばしいことだ。
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