11日の日経平均株価は大幅に反発して前日比162円60銭高の9705円25銭と終値としては、5営業日ぶりに9700円台を回復した。円安の小休止や、週末の手じまい売りでやや上値は重くなったようだが、底も堅く、高値圏でもみ合ったようだ。東証1部の出来高は28億2352万株(うちSQ分は概算で9億800万株)。売買代金は2兆2754億円(同9211億円)。騰落銘柄数は値上がり1225銘柄、値下がり329銘柄、変わらず121銘柄。
 
海外勢の参加がやや手薄でもう少し買いが入らないと、相場の重しになりそうだという。さらに値を上げるのは好材料が欲しいところだろう。この先、欧州金融問題への懸念もあって、今日のような勢いで上げていくことはないだろうが、底は堅いので徐々に上値を追っていくだろう。

11日の東京外国為替市場は、週末を意識して小動きとなったようだ。1ドル91円台半ばを中心に細かく値が動いたようだ。午後5時現在は1ドル91円59~62銭と前日比68銭のドル高・円安だった。米株価が堅調だったことからドルが買われ、東京市場は91円台半ばで取引を開始。その後は、材料難の中で小幅な値動きが続いたようだ。中国の消費者物価指数が政府が年間目標とする3%を上回り、人民元の切り上げ観測を意識させた。しかし、欧州の金融システム不安で為替相場が荒れる中、中国が人民元切り上げするとは考えにくいという。

ユーロ相場が今週後半にかけてやや安定したことから、不安が落ち着いたことを評価する声があがってるようだ。ユーロは対円、対ドルともに上昇。午後5時現在は1ユーロ110円94~98銭、対ドルで1.2112~2115ドルだった。
 
トヨタはしっかりと値を戻している。トヨタ自動車とテスラ・モーターズが、資本・業務提携を大々的に発表したのは電撃的だった。トヨタはテスラに対して、総額5000万ドル(約45億円)を投じ、2.5%程度の出資比率を獲得し、事業面ではEVや関連部品の共同開発・生産も視野に協議を進めるという。また、テスラは、トヨタと米ゼネラル・モーターズとの合弁工場だったNUMMIを一部買収し、生産拠点にするという。

トヨタとしては、テスラの技術力もさることながら、政治的な要素もあるという。テスラは米国での上場を控えているが、世界のTOYOTAの後ろ盾を得たのは、株価形成にまたとない好条件だろう。トヨタにしても、EVの生産でNUMMIが活用されれば、雇用や納税で地元に貢献できるだろう。それらが、トヨタ・バッシングの再燃を緩和する効果として、決して小さい材料とは言えない。自動車業界の巨象とアリとが手を組んだ、今回の電撃的提携は、生産や技術といった本筋の部分のほかに、その“副次的効果”にも目を向ける必要がありそうだという。

三菱重工業は県庁ながら小幅な反発だった。自動車向け過給機(ターボチャージャー)は、年明けから需要が回復しており、2010年度の受注はピーク時の07年度並みを見込むという。コマツも堅調な回復振りだった。
 
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