9日の日経平均株価は、遂に底が抜けて、前日比98円81銭安の9439円13銭と反落して、5月25日の年初来安値を下回ってしまった。円高を嫌気した売りに一段安となったが、引けにかけての先物への断続的な買いが何とか崩れかけた日経平均を支えたようだ。今日は下げ幅を160円まで拡大し、9378円まで下落したが、これに追随するような売りはみられなかったようだ。東証1部の出来高は20億4005万株。売買代金は1兆3850億円。騰落銘柄数は値上がり493銘柄、値下がり1063銘柄、変わらず115銘柄。

大幅な下げは、基本的には買い控えムードのなかで、先物へのまとまった売りに押されたのが原因と言う。最近の株価の急落は米5月雇用統計やハンガリーに飛び火した欧州財政懸念の再燃だが、どちらも市場はそれなりに消化しつつある。雇用統計は労働時間や賃金などをみればあまり悪くないというのが現状のコンセンサスで、ハンガリーにしても破たんすることは現実的には考えにくい。これ以上何か悪い材料が出てくればともかく、日経平均はこの辺りで底打ち感が出てくるのではないかという。

9日の東京外国為替市場は、欧州の信用不安を背景に、ユーロ売り・円買いが先行し、これにつられてドルが対円で弱含んだ海外市場の流れを引き継ぎ、91円台前半を中心に小幅な値動きとなったようだ。午後5時現在は1ドル91円45~48銭と前日比25銭のドル安・円高だった。東京市場のドル円相場はこれといった材料もない中、91円台前半を中心に小幅な値動きに終始したようだ。ユーロも対円で下落。欧州各国の財政状況に対する懸念は根強く、新たなソブリンリスクが発覚するかもしれないという。どうも危ない話だ。ユーロは午後5時現在、1ユーロ109円34~37銭、1.1954~57ドルだった。
 
自動車株は業種別株価指数値下がり率上位で、東証1部売買代金ランキングで上位だったトヨタと日産がともに5月27日に付けた年初来安値を割り込んだようだ。三菱重工業も続落、同重工の原常務は事業説明会で、鋼材値上げの要請に対して、鋼材価格が上がると造船業界に壊滅的な影響を与えると話したようだ。コマツも続落で引けている。
 
日本ブログ村へ(↓)