今週は新総理を市場がどう評価するかに相場再生がかかっていると言えそうだ。市況に大きな影響を与えるかどうかは、新首相の手腕にかかっている。株価暴落の直後に誕生した新宰相ということで、どのような政策を打ち出すのか、その一挙手、一投足への市場の注目度は、これまでになく高い。

菅総理の政策は、公共事業重視ではなく、そうかと言って、市場原理でもない、第3の道の選択を標榜しているようだ。そうした新路線追求によって、内・外需のバランスのとれた拡大・成長と為替の安定、デフレの脱却を実現するという首相の決意をマーケットが「本物」と受け止めるなら、目が行きがちな外部要因を乗り越える形で株価は反発するだろう。

しかし、欧州金融危機などの外的諸問題をクリアしたわけではなく、4日夜の「G20」で確認された各国の国際協調から、さらに踏み込んだ具体的な政策の後押しが必要となるだろう。問題解決に向けた具体的な取り組みがはっきりと見えてくれば、戻り売り基調から押し目買いへと相場の流れは、上昇基調に変るだろう。
 
国内の企業収益は順調に伸びている。企業収益は確実に改善している。これを美味く後押しできるような経済政策が組めると市場も上向くだろう。しかし、第3の道がどのようなものになるかを見極めないうちはそう大きく動くこともないだろう。経済大国日本復活のためには政治家よりも実業界にこの国の経営を任せた方が良いかも知れない。当面は新内閣のお手並みは意見というところだろうが、お坊ちゃま鳩山政権よりはまだマシなのかも知れない。当面のタイムテーブルでは、設備投資動向の先行指標となる4月の機械受注(9日発表)が注目のようだ。
 
そんなわけで今週の上値は、1万円から底は9,600円程度だろうか。うまく行けば1万円超もあるかも知れないが、継続して大きく超えるかどうかは材料次第だろう。
 
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