今週の株式市場は波乱が続くようだ。ギリシャに端を発する欧州金融危機問題などによる安全資産としての円志向による円高進展に翻弄され、日替わりの情勢変化に上下する株価に一喜一憂しながら、下値を模索することになりそうだ。欧州金融危機不安から世界的な景気回復が遅れるとの見方が強まり、さらに、米国では、新規失業保険申請件数が予想を上回ったことなど雇用の悪化が不安要素として影を落としそうだ。
連鎖的な世界株安はドイツが欧州国債などに対するカラ売り規制を発表したことが発端となった。これが金融不安に対して欧州が一枚岩ではないことを世界に示してしまい、投資家の不安をかき立てた。こうなると単にギリシャ問題どころの騒ぎではなくなり、リスク志向が一気に縮小して、株式、商品、為替から国債など安全資産に逃避する動きが一段と強まっているようだ。
この欧州問題が沈静化しないと、海外投資家は日本株に目を向けないだろう。市場では海外投資家の売りに対して、国内年金の買いが見られるようだが、この需給関係は中長期的な下げ局面で、よく見られる動きだという。
しかし、日本企業の今11年3月期の経常利益予想は直近で前期比35%増加していて、過度の不安や弱気は払拭すべきだろう。
さらに、昨年の日経平均株価の調整場面では、8月26日の高値1万639円71銭から11月27日の安値9081円52銭までの下落率が14・6%。今年は4月5日の高値1万1339円30銭から、21日の安値9696円63銭までに昨年の下落率にほぼ並んでおり、水準的にはここで下げ止まることも予想されるという。
今週は、どうも相場の動きが大きそうで、よく時期を見ないと痛い目を見ることになるかも知れない。これまでの下げに反発する場面もありそうだが、世界的な信用収縮改善には時間かかるだろうから、下値はそれなりに厳しいものになるだろう。
そこで、今週の上値は、期待を込めて、1万円、底値は、9千円程度としておきたいが、下げはまだまだ厳しいものがあるだろう。
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