11日の日経平均株価はせっかく続伸と思ったら、前日比119円60銭安の1万411円10銭と急反落で引けた。円高で主力株が売られ、日経平均は下げに転じた。ギリシャ財政危機に不透明感が残るほか、中国のCPI(消費者物価指数)が市場予想を上回って、金融引き締め懸念が強まったことも足を引っ張ったようだ。東証1部の出来高は27億1432万株。売買代金は1兆9261億円。騰落銘柄数は値上がり508銘柄、値下がり1050銘柄、変わらず115銘柄。

欧州の財政支援も、ギリシャの財政赤字削減も、先行きは不透明で、短期的に見れば、警戒感からの株価の上下はやむを得ないところだという。中国の経済指標も市場予想を上回ったことから、金融引き締めへの警戒感が強まったようで、円高を後押ししてしまったようだ。しかし、企業業績は良好で、下値不安もないという。決算発表が出尽くすころには株価も調整され、マクロ指標の改善とともに円相場が落ち着いてくれば、業績の上ブレ期待に上値を追う展開になるという。

11日の東京外国為替市場のドル円相場は、リスク回避の円志向で反落、株価の資金が円買いに流れたのも痛かったようだ。午後5時現在は1ドル92円71~74銭と前日比66銭のドル安・円高だった。

海外で、ユーロの買い戻しが一息つくと、今度はユーロ売り・円買い傾向となり、ドル円も下落した。東京市場はこの流れを引き継ぎ、93円近辺まで反落して始まり、もみ合った。午後に入ると、日経平均の下落幅が広がり、リスク資産から引き上げられた資金で円が買われたようだ。

トヨタは11日、11年3月期の連結業績予想(米国会計基準)を、売上高19兆2000億円(前期比1.3%増)、営業利益2800億円(同89.8%増)、純利益3100億円(同48.0%増)と発表した。連結ベースの世界販売台数は729万台(前期比0.7%増)だった。日本国内は前期比11%減の192台となるものの、北米同15%増の213万台、アジア同11%増の109万台など海外で数値を伸ばした。

同時に発表した10年3月期の連結決算は、売上高18兆9509億円、営業損益1475億円の黒字、最終損益は2094億円の黒字とすべての利益で黒字転換を果たしたようだ。豊田社長は、未だに嵐の中にあるが、遠くには晴れ間も見えてきた。今期は再出発に向けて新たに成長戦略へかじを切る。今後は次世代環境車の開発と新興国での販売を強化すると語ったようだ。まずはこれで一安心だろう。三菱重工、コマツともに株価を下げているが、まあ、仕方がないだろう。

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