小沢氏の元秘書等、衆議院議員を含めて3人が逮捕された。それに小沢氏側は権力の乱用だと猛烈に反発している。民主党議員の中には、「国民が選出した政治家と検察を頂点とする官僚機構の全面戦争だ」と息巻く方もいる。一体どんな見方をするとそういう構図が見えるのか、逆立ちしても分からないが、不思議なことをいう議員様だ。

客観的な事実は、犯罪があると言う合理的な疑いがあったから、捜査機関である検察が捜査を開始したということだろう。それ以上でもそれ以下でも何でもない。それは権力の乱用でも何でもない。検察としての正当な職務の執行だろう。これを何もしなかったら検察は怠慢と非難されることはあるだろうが、・・。

逮捕が不当と言うが、別に検察が独自で逮捕を行うわけでもなく、合理的な証拠や資料を添えて裁判所に逮捕状を請求してそれが認められれば逮捕状が出されて逮捕出来る訳だから検察が専横と言うなら裁判所も一緒だろう。犯罪の合理的な疑いがあると言うことは検察だけでなく裁判所も認めていることになる。

鈴木宗雄氏などは、「検察だけが正義ではない」と吼えていたが、地方裁判所、高等裁判所と2回も犯罪があったと認定されているので、敵は検察だけではないだろう。最強最悪の敵は裁判所になるのだろうか・・・。

しかし、こうなると一般の犯罪とは違うので捜査を受ける側としては捜査機関を非難して身の潔白をアピールする以外に出来ることはないだろう。大体、検察にしても、「あの野郎、最近態度がでかいからちょっと締めてやるか」なんていう突っ張り小僧のレベルで捜査をしているわけでもないのだから、それなりに相当に証拠を得て犯罪があったと言う証明を固めてから強制捜査をするんだろう。それは過去の検察捜査が証明している。

議員の先生方は説明責任などと声高に言うが、あの4億とか言う金が、本当に純金積み立てのようにこつこつと貯めた蓄財なら、「ほら、土地を買ったのはこの金だろう。思い知ったか」と貯金通帳を見せればすべて済むことで、それが出来ないでここまで事態が進展すると言うことはやはり表沙汰には出来ない金が動いたと言うことなのだろう。

石川議員は、逮捕後、「故意に収支報告書を偽装した」と供述しているようだから、本来、事実を正確に記載すべき収支報告書を敢えて偽装しなければならない理由があったということだろう。それでも法律に反することは何一つしていないと言い張るのなら、それはそう言う側の倫理観や法解釈に通常とは全く異なるものがあるということだろう。

政治には金がかかるのかも知れないが、権力を笠に着て、「仕事が欲しければそれなりの金を持って来い」などと企業を脅すことはその筋の方たちと変らない、あるいはそれよりも性質が悪いかも知れない。予算から無駄を排除などというが、キックバックされた金は予算そのものだろう。

政治に金がかかるならおかしな口先だけの清廉さを唱えずに、個人でも団体でも自由に献金を受けられるようにすればいいと思うが、そのかわり誰からいくら献金を受けたかを逐一明らかにして、もしもそれを偽装したり怠ったりしたら刑事罰に加えて、一発議員辞職にでもすれば良いように思うが、・・。議員の方々は自分のことにはどうも甘いようなのでどんなものだろう。

小沢氏は、政局を何度も仕掛けて新しい政治体制を作るなどと言っているが、その本質は元祖自民党だろう。民主党も清廉さを売り物に新しい政治を目指すのならこの辺で小沢氏を切って、自民党の革新勢力と手を組むくらいの覚悟があっても良いのだろうが、何しろ口先だけで何とも実行力の伴わないお題目政党のようだから言うだけ無駄かも知れない。

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