テレビの番組で与党、野党の政治家が評論家を交えてあれこれ議論をしていたが、どうも幼稚な議論に終始しているようでこれといった議論の冴えがない。民主党はマニフェストを違えたことの言い訳に終始し、自民党も民主党の失策を批判するばかりでこれという方策もない。自民党こそもっと真剣に政策なり政治の方向性を唱えてアピールしていかないと本当に党としての終焉を迎えかねない。それはそれでも良いのだろうが、民主党が滑った時に受け皿になる政党がないとやはり困るだろう。

これまでの自民党の政策がすべて悪かったと言うわけではない。小泉・竹中方式は今でも正しいと思っている。しかし、弱者に対する優しさが足りなかったのかも知れない。一定の弱者救済と言うのがこの超他力本願の国では必要だろう。その点を怠ったことが、失策と言えば失策だったのだろう。

民主党のようにあれこれ金をばら撒いてもなかなか経済は回復しないだろう。また無駄を省けば財源があると言っても、無駄は相対的なもので自民党時代には金を燃やして焼きイモを作っていたわけでもないだろう。国を動かすにはそれなりに原資が要る。その上で相対的な財源を付け替えてもさほど大きな金額にはならないだろう。

子供を作るかどうかは個人の意思だろうし、こども手当てなどというよりも子供がいても自由に働ける環境を作ればそれなりに子供は出来るだろう。もしも子供が出来なくて人口が減ってもそれなりの国の経営方法はあるだろう。もう急激な成長と言う時代ではないのだから、穏やかな成熟した社会を作るにはどうすれば良いのかを考えるべきだろう。人口が減って国が滅びるならヨーロッパ諸国などはもうとっくに滅亡している。

どんな政策をどのように実行するかはそれぞれの政党によって異なるだろうが、基本的な方向が変ってしまっては困るだろう。あちこち良い顔をしてにっちもさっちもいかなくなっては本末転倒だろう。民主党の政策ではこの国をどこに導いて行こうというのか少しも見えて来ない。見えて来ないというよりも深い霧の中に入り込んで行くようだ。

政治と金の問題も何も変らない。何よりももっとも自民党の原点を受け継いだ政治家が民主党を動かしているのだからその辺は何も変らないだろう。訳の分からない金を何億もあっちへ動かし、こっちへ動かし、金で面を叩くような政治が続いている。金がかかるならどこからでも金を集めれば良いが、どこからいくらもらったかはきちんと公表すべきだろう。その辺をいい加減に付け替えたりするのは政治家としての資質を疑う。お母さんからもらったのならそうはっきりと言えば良いし、ゼネコンからもらったのならそう公表すべきだろう。

あれが無駄だ、これが無駄だというのなら大したことも出来ないレベルの低い政治家を大量に税金で飼っておくこと自体が一番の無駄だ。国会議員など衆議院200人、参議院100人もいれば十分だろう。金がないというならまず自分達の報酬でも削れば良い。政治家は高度な専門職と思っていたが、もう誰でも波に乗れば国会議員になれるような時代になってしまったのかも知れない。

その辺はメディアにも大いに責任があるだろう。政権交代、政権交代とこの主体性の内国民を煽るからその気になって先にバラ色の世の中が待っているかとでも思って民主党に投票したのだろうが、ここまで完成された社会だとちょっとばかり政権が変ってもそう簡単には変らない。経済にしても外が良くなってくれば若干は上向くだろうが、民主党の政策ではこれと言って大きく経済が成長することもないだろう。環境産業などが少しばかり期待出来る程度で、介護などは雇用を作っても税金が回るだけで金を生み出すわけでもない。その辺をしっかりと考えないとこの先も閉塞感は打ち破れないだろう。観光も元手も要らないし使い減りがしないとは言うが、この先、国家の経済を担うほど観光客が大きく増加するとも思えないだろう。

国を富ませるにはやはり金を稼いでくれる産業を育成しないとどうにもならない。企業を冷遇すれば外国に出て行ってしまい、産業が空洞化するだけだから、外に出ることの出来ない中小企業などは皆潰れてしまい、国家が空洞化するだけだろう。子供を生んでこども手当てで育ててもその子供が大きくなった時には国内には介護と観光以外には何もなかったなんてことにもなりかねない。政治主導、政治主導と声高に言うが、それは相応の実力のある政治家の言うことで何もないのに政治主導などと言ったら先にあるのは亡国だけだろう。今年は与党も野党も勝負の年になるだろう。負けた方は生気の世界から消えていくしかない、そんな1年になるだろう。どちらも本腰を据えてこの国の行く先を考えていただきたい。

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