日経平均株価は前日比58円40銭安の9383円24銭、東証株価指数(TOPIX)は同3.73ポイント安の829.56と小反落。割安感から一時、プラス圏に転じる場面もあったが、為替相場が1ドル=86円台へと円高が急速に進んだため、輸出関連銘柄を中心に売り込まれた。

今日は為替に翻弄された一日だったようだ。日経平均は開始から下げ基調だったが、円高進行とともに下げ幅を広げ、一時は前日比100円まで落ち込んだが、その後は下げ幅を縮め、一時プラス圏に浮上した。年金筋が内需関連株を大きく買い戻したことからやや持ち直したようだ。

今時はテクニカル面では買いだが、円高や材料不足で積極的には買いにいけないようで、実際、外為市場では一段の円高進行に警戒感が出ているようだ。一方、急ピッチの円高にもかかわらず大口の売り注文はほとんど出ていないので12月以降の需給改善が読める状況になって来ており、売り方は買い戻しのタイミングをはかっているようだという見方もある。

しかしドル円レートが85円を割り込むようだと日経平均は一気に8500円付近に下落するという見方がある。政府はデフレを容認したような政策になりつつあり、この円高も他人事のような口調だから株価を押し下げる大きな要因の1つになっている。シナリオに書かれたドラマのような業務仕分けなどに現を抜かさずに現実的な経済政策を出していかないと株価はそのうちに底割れとなるだろう。しかし政治を変えるというのなら、そして国民がこの勧善懲悪もどきの時代劇のような政治を望むなら一度この国を崩壊させてみるのも良いかも知れない。戦後65年の平和に鈍り切った思考が活性化するかも知れない。

為替の方は、

26日の外為市場では、かねてから他通貨に対して強まっていたドル売り圧力が、ついに円相場を直撃してドル円は86円台と14年ぶりの円高水準を付けた。しかし、これで簡単にドル安に歯止めがかかったとは見ていないようだ。

急速なドル売りが強まり始めたのは25日、まず88円台と1カ月ぶり安値圏で下げ渋り続けていたドルが、10月安値を割り込むと、これまでドルを買い持ちにした向きが損失確定の売りに動いて87円台へ下落、これに戻りを期待していた輸出企業や投機ファンド勢などが売り参戦し、ドルは26日東京市場で1月安値の87.10円を大きく割り込んで下げ幅を拡大した。どうもわずか3分間で1円弱下落する値動きには関係者も背筋を寒くしたようだ。

今日の円の底割れは短期筋が円の上値で戻り売りスタンスを続けていたようだが、米国の感謝祭でポジション調整のドル買い・円売りを予想して待ちを続けたところに何と円買いが来たので損失確定の投げ売り増幅につながり、ドル円急落の直接的なきっかけとなったようだ。まあ欲をかいてはいけない。

今日のトヨタは値を下げた。ドル安円高に加えて例の米国内でのリコール430万台が嫌気されたようだ。三菱重工は変わらず、コマツもやや値を下げて引けている。この先もジリ貧が続くだろうが、いっそのこと金融恐慌の時のように7千円割れでもしてしまうと面白いかも知れない。定型的な見解一辺倒で現実的で柔軟な対応が出来ない政府とそれを持ち上げている国民にはちょうど良い刺激かも知れない。

日本ブログ村へ(↓)

https://novel.blogmura.com/novel_long/