テレビのテロップに「護衛艦くらま、関門海峡で貨物船と衝突、炎上中」と速報が出た時はちょっと驚いた。海上自衛隊システム艦の始祖でしらねと共に長く海上自衛隊のシンボル的な存在だったくらまが事故で炎上中というのはややショッキングだった。
その後の映像では艦首に背負い式に5インチ速射砲を装備した特長的な艦影が映し出されて、しかも艦首が潰れたようでかなりの勢いで炎が上がっていた。艦首に可燃物はないだろうにどうしてあんなに勢いよく燃えるのかと思ったら観艦式で使った塗料を格納していたところに切断された電線のスパークが引火したとのことだった。
例によってマスコミは「観艦式の帰りで気が緩んでいたのではないか」など自衛隊加害者論を勢い良く展開していたが、コンテナ船に問題があると分かると報道は急に下火になり、そして管制情報を送っていた海保に問題がありそうだというとまた燃え上がっている。マスコミもペンキよりも良く燃えるようだ。もう少し客観的な冷静な報道が出来ないものだろうか。
ある解説者は「軍艦があんなに弱いものだとは思わなかった。」と言っていたが、基本的に軍艦というものは出来るだけ軽く作るのでほとんどの部分が薄い鋼板で作られている。戦艦大和も非装甲部は薄い鉄板で出来ていた。厚い装甲は必要最小限だけで大和型の場合、非装甲部の容積が大き過ぎたので大量浸水を起こして沈没したのではないかという説もあるほどだ。
戦艦でさえその程度だから駆逐艦など装甲など何もない。ブリキのような薄い鉄板で出来ているのでぶつかれば簡単に潰れてしまう。最近の駆逐艦でも戦闘情報センターなど中枢部分にせいぜい弾片防御をしている程度だろう。艦内の区画を細かく区切って浸水を防ぐことで抗堪性を高めている程度なのは今も昔も同じだろう。
くらまの損傷は艦首がぐしゃりと潰れて焼け爛れてかなりひどそうだが、同型艦のしらねのように電子機器がすべて焼けてしまったのとは違い、元々ブロック溶接で出来ている船体だからその部分を切り取って新しく作った艦首を溶接すれば良いのだからそれほどの手間や費用はかからないだろう。太平洋戦争中も魚雷で切断された艦船の艦首のすげ替えなどは日常のようにやっていたようだから今の技術では容易なことだろう。
いずれにしても事故の派手さに比較して人員の損害が軽かったことがせめてもの慰めだろう。ベテランとは言え貴重なヘリ搭載護衛艦なので最後まで有効に活用して日本の防衛に貢献してもらいたいと思う。海上自衛隊は日本防衛の中核なのだから今後もこのような事故がなく無事に任務を果たして欲しいものだ。
追記:イージス護衛艦みょうこうがSM3の試射に成功したとのこと、これも結構なことだ。前回のちょうかいはミサイルのシーカーに欠陥があって迎撃に失敗したというが、今回の成功でSM3の抑止力がある程度実証出来たことは今後の弾道弾防衛に大きな前進となるだろう。
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その後の映像では艦首に背負い式に5インチ速射砲を装備した特長的な艦影が映し出されて、しかも艦首が潰れたようでかなりの勢いで炎が上がっていた。艦首に可燃物はないだろうにどうしてあんなに勢いよく燃えるのかと思ったら観艦式で使った塗料を格納していたところに切断された電線のスパークが引火したとのことだった。
例によってマスコミは「観艦式の帰りで気が緩んでいたのではないか」など自衛隊加害者論を勢い良く展開していたが、コンテナ船に問題があると分かると報道は急に下火になり、そして管制情報を送っていた海保に問題がありそうだというとまた燃え上がっている。マスコミもペンキよりも良く燃えるようだ。もう少し客観的な冷静な報道が出来ないものだろうか。
ある解説者は「軍艦があんなに弱いものだとは思わなかった。」と言っていたが、基本的に軍艦というものは出来るだけ軽く作るのでほとんどの部分が薄い鋼板で作られている。戦艦大和も非装甲部は薄い鉄板で出来ていた。厚い装甲は必要最小限だけで大和型の場合、非装甲部の容積が大き過ぎたので大量浸水を起こして沈没したのではないかという説もあるほどだ。
戦艦でさえその程度だから駆逐艦など装甲など何もない。ブリキのような薄い鉄板で出来ているのでぶつかれば簡単に潰れてしまう。最近の駆逐艦でも戦闘情報センターなど中枢部分にせいぜい弾片防御をしている程度だろう。艦内の区画を細かく区切って浸水を防ぐことで抗堪性を高めている程度なのは今も昔も同じだろう。
くらまの損傷は艦首がぐしゃりと潰れて焼け爛れてかなりひどそうだが、同型艦のしらねのように電子機器がすべて焼けてしまったのとは違い、元々ブロック溶接で出来ている船体だからその部分を切り取って新しく作った艦首を溶接すれば良いのだからそれほどの手間や費用はかからないだろう。太平洋戦争中も魚雷で切断された艦船の艦首のすげ替えなどは日常のようにやっていたようだから今の技術では容易なことだろう。
いずれにしても事故の派手さに比較して人員の損害が軽かったことがせめてもの慰めだろう。ベテランとは言え貴重なヘリ搭載護衛艦なので最後まで有効に活用して日本の防衛に貢献してもらいたいと思う。海上自衛隊は日本防衛の中核なのだから今後もこのような事故がなく無事に任務を果たして欲しいものだ。
追記:イージス護衛艦みょうこうがSM3の試射に成功したとのこと、これも結構なことだ。前回のちょうかいはミサイルのシーカーに欠陥があって迎撃に失敗したというが、今回の成功でSM3の抑止力がある程度実証出来たことは今後の弾道弾防衛に大きな前進となるだろう。
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