2005年11月26日には小惑星イトカワへの降下着陸を行い、試料採取のためのタッチダウンに成功した。その後、種々のトラブルにより地球への帰還を3年延期し、現在は2010年6月の地球帰還を目指した運用が行われているそうだ。
はやぶさは小惑星から表面の物質(サンプル)を地球に持ち帰る技術(サンプル・リターン)を確立しようとするもので地球上でサンプルの分析が行えるため、回収される量が少なくてもその科学的意義は極めて大きいものとなるそうだ。これまでのサンプル・リターン計画は、非常に大型のロケットが必要とされることから断念されて来たようだが、より到達しやすい小惑星が見出されたことや探査機の推進機関(エンジン)の高性能化により実現可能となったようだ。
そしてそのはやぶさは9月26日未明にイオンエンジンの再点火に成功したようだ。長い冬眠から覚めて地球への帰還を目指して順調に軌道変換を実施しているそうだ。地球までの距離は2009年10月8日00時00分(日本時間では、10月8日の09時00分)の時点で地球からの距離206,082,350 km、赤経7h33m7s、赤緯21.50度ということだ。
残りは約2億キロ、決して目立たない宇宙計画だが、小さな探査機が往復6億キロ以上を飛行して小惑星に着陸し、そのサンプルを持ち帰るという気の遠くなるような行程を制御した日本の宇宙飛行技術は世界に誇れるものだろう。もうすっかり忘れてしまっていたが、たまたまあるサイトでこの探査機が帰還に向けて飛行を続けていることを知った。是非このたった500キロの小さな探査機が無事に地球に帰還することを祈りたい。
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