円高で輸出企業の業績悪化懸念が高まり、日経平均株価は前日比129円69銭安の9291円06銭、東証株価指数(TOPIX)は同14.63ポイント安の873.91と、ともに7日続落した。東証1部の78%が値下がりし、17%が値上がりした。出来高は20億8017万株、売買代金は1兆3760億円だった。業種別株価指数(33業種)は輸送用機器、電気機器、銀行業、不動産業などが下落した一方、上昇したのは海運業、電気・ガス業だけだった。

まさかの7連敗の日経平均は反発のきっかけをつかめないでいる。ドル安円高が主な理由のようだが、どうも景気回復に過度の期待をかけ過ぎたことが、今回の停滞の原因ではないだろうか。元々あれだけの経済恐慌で、5月、6月は「だろう、だろう」で相場を押し上げてきた。そしてあの急激な1万円超に続き、次の目標は1万2千円と意気込んだ。どうも1万円を超えたことでさえ行き過ぎの急騰ではないかと思っていたが、そこで息切れしてからはがっくりと右肩下がりとなった。期待が大き過ぎたところに米国の雇用悪化の現実が飛び込んで未だ不況から脱してはいないの感を深くし、市場が冷え込んだのではないだろうか。あれだけの世界的な経済恐慌なのだから回復には時間がかかるだろう。日経平均が1万円台を確保するのは早くてもこの秋、そして1万2千円台は今年の年末か来年の春先、そんな程度に思っていればこの程度の揺れ戻しも腹に納めて乗り切れるのではないだろうか。

為替は、

9日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は急落した海外市場の流れを引き継いで安く始まったが、買い戻しが入ってやや値を戻した。午後5時現在は1ドル=93円34~37銭と前日(午後5時、94円27~30銭)比93銭のドル安・円高。

ドルの対円相場が急落してその後買い戻しが一巡した後はこれまで底と思われていた93円台半ばでのもみ合いが続いた。これも『金融恐慌を避けることができたとの安心感から数カ月間買われてきたが、やはり『そう甘くない』との雰囲気に変わったと言う認識が広まったのだろう。この先も米国の状況次第では90円辺りを窺う可能性も出て来そうだという。

原油価格は、

8日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米エネルギー情報局(EIA)の週報でガソリン在庫が予想外の大幅積み増しとなったことなどを嫌気して大幅に下げ、6営業日続落となった。米国産標準油種WTIの中心限月8月物は、前日終値比2.79ドル安の1バレル=60.14ドルと、中心限月の終値ベースで5月19日(59.65ドル)以来約7週間ぶりの安値で終了した。 

もう下げの一辺倒で推移している。これは景気が右肩下がりになれば需要減少を嫌気して下がるので相場としては分かり易い。まあ原油は下がった方が良いだろう。

個別の株価などは見るも無残でどれも下がっている。トヨタは円高に嫌気して売られ、コマツも冴えない。三菱重工だけが小幅安で踏み止まっているが、下げていることに変わりはない。ここは成り行きを見守るしかないだろうが、買い足すという手もないではない。

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