全通甲板を有し、一般的には軽空母に分類される艦だが、自衛隊は駆逐艦に分類しているので世界最大の駆逐艦となる。通常は3機の哨戒ヘリを搭載するが、必要に応じて10機以上のヘリを運用出来るという。海上自衛隊はあまり世論を刺激したくないのか控え目な基準排水量しか公表していないようだが、全長約200メートル、満載排水量(推定)18,000トンの巨体はこれまでの護衛艦とは違った迫力があるだろう。
これで海上自衛隊は創設以来何度も計画しては流産してしまった悲願のヘリ空母を手にしたことになる。ひゅうがは自艦防衛のための対空ミサイルや対潜ロケットは搭載するが、攻撃力は航空機に依存しているので砲熕兵装や対艦ミサイルなどは搭載していない。対潜能力や艦隊指揮能力は格段に向上しているだろうが、攻撃力という点になると哨戒ヘリの搭載する対艦ミサイル程度でさほどの期待は出来ないが、そもそも対潜戦に特化した海上自衛隊だからそれで良いのかも知れない。
今後、2011年に2番艦が就役するが、その後、現在の、「しらね」「くらま」の後継艦も遠からず建造されるのだろう。海上自衛隊では固定翼機の運用は全く想定していないと言うが、その程度の改装であればさほどの時間や経費を必要としないで可能だろう。ただ、ひゅうがは航空母艦としての運用を想定していないので格納庫がやや狭いと言うが、10機程度の垂直離着陸機の運用は可能だろう。
次の2隻は当然ひゅうがの拡大改良型になるだろう。最近は中国・インドが空母の建造を発表するなど東アジアの軍事情勢は必ずしも穏やかではないが、2020年頃までにはひゅうが型と次の改良型が4隻揃うだろう。出来れば次の2隻は3万トン程度の全通甲板を持った艦を建造していざとなれば20機程度のF35を運用出来るようにするといいのだが、なかなかそうはいかないだろう。せめて5,000トン程度拡大して12~15機くらいの固定翼機を運用出来るようにすればかなり有力な戦力となるだろうが、・・・。
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